「米国ゴルフツアー “たった一言”ストーリー」

大カンバック男の強さ ― スティーブ・ストリッカー

It's just the nature of the game. It has its ups and downs. (いい時もあれば悪い時もある。それがゴルフだ。)

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2008年1月24日(木)

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スティーブ・ストリッカー

It's just the nature of the game. It has its ups and downs. ― スティーブ・ストリッカー

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(写真:田辺 安啓)

 「王者タイガー・ウッズでさえも、この記録だけは破ることができない」と、米メディアたちが絶賛している大記録がある。

 米PGAツアーは傷病や不調からの大復活をやってのけた選手にカンバック・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーというアワードを毎年贈っており、2007年の暮れに受賞者に選ばれたのは40歳の米国人、スティーブ・ストリッカーだった。

 幾度にも渡る不調と復活を繰り返してきたストリッカーは、実を言えば、06年にもこの賞を受賞しており、2年連続の選出は史上初。2度目の受賞も史上初。ストリッカーほどの浮き沈みを経験しそうにないタイガーは、それゆえ「ストリッカーのこの記録を破ることができない」と、半ば冗談交じりに言われているわけだ。

 成績が急上昇したと思えば急降下。英語では、そんな歩みを「ローラーコースターのようなゴルフ人生」と表現することが多く、ストリッカーの歩みは、まさにそれだ。

 1993年に米ツアーデビュー。翌年以降、賞金ランク50位、40位と上昇し、96年には4位まで昇り詰めた。しかし、その翌年は130位でシード落ちし、Qスクール(予選会)へ逆戻り。それでも自力でツアー出場権を取り戻し、再びトップクラスへ返り咲き。

 上がったり下がったりを繰り返しながらツアーに出続けてきたが、06年はとうとうスポンサー推薦に頼る以外に出場の道がなくなった。だが、ここで再び底力を発揮し、賞金ランクを162位から34位へアップさせて初のカンバック・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー受賞となった。

 そして昨年はザ・バークレーズで6年ぶりの優勝を飾り、賞金ランクは4位へ急上昇。さらには、昨年から導入されたフェデックスカップポイントレースでもタイガーに次ぐ2位に輝くなどの活躍ぶりが高く評価され、2年連続2度目のカンバック・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー受賞とあいなった。

 米メディアは、いつもちょっぴり意地悪な質問で攻めるもの。風変わりな新記録を達成したストリッカーに対しても、ベタ褒めするのではなく、「また今度、いつ不調にならないかって不安はないの?」と、ネガティブな側面から彼の心情を探りに出た。

 すると、ストリッカーは、こう答えた。

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著者プロフィール

舩越 園子(ふなこし そのこ)

在米ゴルフジャーナリスト。早稲田大学政経学部卒業後、広告代理店勤務を経て、独立。1993年渡米。ロサンゼルスを拠点に米国のゴルフ界を取材し続け、日本の新聞・雑誌等へ幅広く執筆中。



このコラムについて

米国ゴルフツアー “たった一言”ストーリー

米国のプロゴルフ界を取材しながら常々感じていることがある。それは、大物選手ほど簡単な言葉で奥深い話をするということだ。奥深いと言っても、哲学めいた小難しい話をするわけではない。選手が口にした一言に、その選手のバックグラウンドや素顔を重ね合わせて咀嚼すると、なるほどと頷ける何かが浮かび上がる。その「何か」は我々の人生にもあてはまり、ときには「目からウロコ」のような効果さえ発揮してくれる。そんなとき、その一言に感激し、その選手の大物ぶりにあらためて脱帽させられるのだ。

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