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城山人気まだ衰えず--遺稿本と城山文学

『そうか、もう君はいないのか』城山三郎著 新潮社 1200円(税抜き) 

  • 松島 駿二郎

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2008年2月29日(金)

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『そうか、もう君はいないのか』城山三郎著

『そうか、もう君はいないのか』城山三郎著

 城山三郎は1年も前に逝かれた方。今頃追悼もないだろうが、つい最近になって遺稿が見つかり、書店に並び始めた。城山人気まだ衰えず、ということで、その遺稿本と城山文学をまとめた。

 『そうか、もう君はいないのか』は、亡き妻への想いを率直に書き綴っている。その率直さに、思わず涙する。

 城山流の事実主義と描写力で最愛の妻の姿がみごとに本書に定着した。陽気で明るく茶目っ気たっぷりの妻。そんな伴侶を突然に失った夫の喪失感。亡き妻への想いを語る文学者は多いが、その中での抜きん出た一冊だろう。

 城山の亡き妻・容子との出会いや、結婚のいきさつなどもおかしい。城山はビアスの『悪魔の辞典』を引いて、「人間、頭がおかしくなるとやることが二つある。ひとつは自殺。ひとつは結婚」ということで、城山は容子と結婚した。新婚旅行は九州の「3島観光」だった。九州で「島」がつくところ、鹿児島、桜島、霧島を巡る旅で満足。

 城山は容子を妖精に見立てている。本書の1行1行に、容子への愛情が込められていて、あてられっぱなしだ。

 城山はある時、詩を書いた。その1行から。

「五十億の中で、ただ一人「おい」と呼べるおまえ」

 妻に対する万感のこもった1行だ。

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