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日本の内乱--明治維新、昭和維新

『昭和維新の朝 二・二六事件と軍師齋藤瀏』 工藤美代子著 日本経済新聞社 1900円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2008年3月7日(金)

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『昭和維新の朝 二・二六事件と軍師齋藤瀏』 工藤美代子著

『昭和維新の朝 二・二六事件と軍師齋藤瀏』 工藤美代子著

 著者工藤は精力的に近代史のノンフィクションに取り組んでいる。近代史にははっきりとは言えないが、常に闇が潜んでいる。工藤はその闇にひとつずつ、明かりを灯そうとしているのだろうか。

 前著は『われ巣鴨に出頭せず』では、最後の公家近衛文麿のついてのノンフィクションだった。本書の昭和維新とは昭和11年(1936年)2月26日「二・二六事件」の、青年将校たちの蜂起に事をさす。二・二六事件は正確にはクーデターであり、内戦ではないかもしれない。しかし、著者はこの事件を「維新」と呼ぶ。ならば、「内戦」の範疇に入れてもいいだろう。

 著者はこの事件の軍師となった、齋藤瀏の生涯を丹念に追っていく。齋藤のいかなる思想背景が昭和維新を引き起こしたのかを、丁寧に検証していく。2・26事件はときの昭和天皇に対する明白な、将校たちの命を賭した抗議行動だった。

 齋藤瀏の娘の史(ふみ)が宮中の歌会始に招待されるところから本書は始まる。娘にしてみれば、天皇は親の敵(かたき)である。いくらお召しがあっても、そう簡単には受けられない、と意固地を張る。しかし重ね重ねの懇請に、史は松本から皇居を目指す。

 史の心に60年前の事件がだぶってきた。それが二・二六事件であり、史の父親が天皇から処刑された事件でもあった。工藤の調査は行き届いていて、安心して読める。

 巷間ささやかれてい、秩父宮と決起将校たちとの接触の物語など、本書で初めて読むことがらが多かった。

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