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ソフトの復活はゲーセンから始まる
~30周年を迎えた「スペースインベーダー」

2008年3月21日(金)

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 日本におけるゲームビジネスは、「スペースインベーダー」から始まりました。

 それは、ある種の奇跡だったのかもしれません。1978年に登場するやいなや、瞬く間に日本中に大ブームが発生。日本全国にゲームセンター(インベーダーハウス)が作られました。たった1本のゲームが、日本全国に「ゲームに触れるための場所」を作りあげる起爆剤となり、「面白いゲームを作ればビジネスになる」という状況――つまり日本におけるゲームビジネスを誕生させてしまったのですから。

 そんな記念碑的ゲーム「スペースインベーダー」は、今年、ついに30周年を迎えます。

 それを記念し、さまざまなプロジェクトが動きはじめました。まずはニンテンドーDSとPSPで「スペースインベーダーエクストリーム」が登場しました。Wiiでも「スペースインベーダー ゲット イーブン ~逆襲のスペースインベーダー~」が投入される予定。こちらはプレイヤーがインベーダーとして地球を侵略する、という逆転のゲームです。夏にはPCゲーム「スペースインベーダー世界大戦」の配信も始まり、世界各国のプレイヤーとの対戦が可能になるようです。

「タイトーステーション」

 ソフトだけではありません。今後、タイトーが運営しているアミューズメントセンター(ゲームセンター)は、その店舗名を「タイトーステーション」(写真)に統一されていきます。そこではインベーダーのドット絵がロゴに採用され、店舗の外観はもちろん、店員の制服にいたるまで、イメージカラーを赤色に統一。「スペースインベーダー」のブランド力をフルに生かした店舗展開をスタートするようです。もちろん、ここにも「スペースインベーダー」をモチーフとしたゲームも順次投入される予定です。

ゲームビジネスの振り子が揺れ始めた

 このプロジェクトで注目すべきポイントは、2つあります。

 ひとつは、これが特定のハードにこだわった戦略ではないことです。「このハードが売れている」「こんなゲームが売れ筋だ」「こんなユーザーが多いようだ」といったマーケティング的発想とは無縁です。あらゆるハードの枠を超えて、「スペースインベーダー」というソフト単体のブランド力を武器にした戦略になっていることに、大きな注目を集めておいてください。

 なぜなら、これらの動きは、テレビゲームビジネスの振り子の大きな揺り戻しを意味するからです。

 ゲームビジネスの振り子は「ハードが軸」になる時期と、「ソフトが軸」になる時期の間を5~6年周期で大きく揺れ続きます。新ハードが発売されると、しばらくはハードが話題を独占する形で市場を牽引ますが、そんな時代が2~3年続くと、今度は一転して、ソフトが話題の主役になっていく時代が到来するのですね。

 DSとPSPが発売されて3年。WiiとPS3が発売されて1年ちょっと。ゲームビジネスの振り子は、ハードからソフトへと揺れ戻しを開始した! とゲームメーカー側が感じ始めているということです。その潮目を読み、タイトーは「スペースインベーダー」という老舗ブランドソフトを全面に押し出し、次の時代に向けての布石を打ってきたのだと考えていいのです。

街角に「ゲームのお店」がある意味

 もうひとつのポイントは、これが拠点ビジネスであるということです。

 いま、わたしたちは、かつて経験したことのない時代を生きています。あらゆる人たちがケータイを持っていて、テレビゲームを持ち歩く人も珍しくなりました。ゲームファンだけではなく、若者だけではなく、ごく普通の人たちが「ゲームを遊ぶための機器」を持ち歩くという、かつて例のない状況になっている。

 当サイトをお読みいただいている方には釈迦に説法ですが、ビジネスの世界は、「いい商品を作れば勝てる!」ほどシンプルなものではありません。いい商品を「いかにして消費者に届けるか」「いかにユーザーの目に触れさせるか」が大きなウェイトを占めるのは、みなさんご存じのとおりです。

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「ソフトの復活はゲーセンから始まる
~30周年を迎えた「スペースインベーダー」」の著者

野安 ゆきお

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

ゲームジャーナリスト

ファミコン時代からゲーム業界に参加。1000本以上のソフトを体験し、100冊を超えるゲーム攻略本制作に参加している。ゲーム雑誌編集部、編集プロダクションを経て、現在はフリーランスとして活動中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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