街を歩くなら、ときどき周囲に目を向けてみてください。たとえば平日の夕方、学校帰りの中高校生が3〜4人集まって、ゲームに夢中になっている光景を、よく見かけるようになっているはずです。電車の中で、黙々とプレイステーション・ポータブル(以下PSP)に夢中になっている人が、以前よりも少し多くなっているかもしれません。
そんな光景を見たら、「あ、モンハンだな」と思っていれば、ほぼ間違いないでしょう。
昨今のゲーム関連ニュースでは、WiiやDSのことばかりが取り上げられるため、「モンハン」という名前を聞いたことのない方もいるかもしれません。これは、いま中学生・高校生を中心に大人気の、PSP用ゲーム。正式名称は「モンスターハンターポータブル2nd G」(メーカーはカプコン。なお、対象年齢は15歳以上)。発売日である3月27日には、あちこちのゲームショップの前に、長蛇の列が作られ、瞬く間に品切れになりました。
最大の魅力は、みんなでPSPを持ち寄って遊ぶと、面白さが何倍にも広がっていくこと。全員で協力し、モンスターを狩ることを楽しむ、集団ハンティングゲームです。DSとWiiが猛威をふるう昨今、そんな逆風を悠々とはね除け、大人たちが知らない間に、とてつもなく巨大なブームを巻き起こしています。ぜひとも、大きな注目を寄せておいてください。
それは12年前と酷似している
ゲームビジネスの世界では、ときおり、こういった「世間では知られていないけれど、ゲームファンならばみんな知っていて、熱狂的な人気を獲得しているソフト」が登場します。
ゲームの歴史に詳しい方ならば、ちょうど12年前に、まったく同じ状況があったことをご存知かもしれません。
1996年。ちょうどプレイステーション(PS)が昇り龍の勢いを見せ始めた時期にあたります。「これからのゲームビジネスはPSが牽引する!」と、日本中のメディアが沸き立っていて、他のマシンは負け組だ! という空気すらありました。ゲーム関連メディアですら、他のマシンのソフトには、ほとんど注目しなかった時代です。
しかし、その結果、日本中のメディアが、いずれゲームビジネスの大黒柱へと成長するソフトの誕生を見逃すという赤っ恥をかくことになりました。
そう。そうして無視されつつ発売されたソフトこそが、いまや全世界を席巻している「ポケットモンスター」。
逆風の中、瞬く間に子供たちの心をとらえた「ポケモン」は、ご存知の通りの大ブームを巻き起こしました。テレビアニメ化、カードゲーム化、さらには劇場映画化とビジネスのフィールドを広げ、いつしか全世界にその名を轟かせるコンテンツビジネスに成長したのです。
4年かけて育て上げられたキラーソフト
「モンハン」も、同じような逆風の中、ゲームファンの口コミだけで爆発的な人気を得ることに成功しました。
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