• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

ハンドルを握って、集合知のスタートラインへ!
「マリオカートWii」のネット戦略

2008年4月17日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 4月10日に発売された「マリオカートWii」は、すでに体験されたでしょうか?

 マリオやルイージを初めとする人気キャラクターを総登場させ、スーパーファミコン時代から続く人気シリーズの最新作。今回も抜群の楽しさを味合わせてくれます。Wiiの定番ソフトとして、全世界で長く愛されることになる傑作だ! と断言してもよさそうです。

 最大の特徴は、ソフトにハンドルが同梱されていること。実際に車を運転するときのように、ハンドルを回してマシンを操作できます。きわめて直感的にプレイできるため、初めてレースゲームに触れる人、そして小さな子供から高齢者まで、みんなが楽しめるようになっています。昨今の任天堂は「5歳から95歳までをターゲットにする」と宣言してきましたが、その方針をレースゲームに適応するとこうなる! という見本のようなソフトです。(注:従来の操作方法でもプレイは可能。腕自慢の人たちによるハイレベルなレースも楽しめます)。

 しかし、当コラムをお読みの皆さんは、ゲームの中身そのものだけに目を奪われないよう、ご注意ください。なぜなら、その最大の注目ポイントは、オンライン対応のサジ加減に隠されているからです。

オンラインモードが2つある。なぜか?

 昨今のゲームは、当たり前のようにオンラインに対応しています。世界中の人たちと対戦したり、協力したり、さまざまな交流を楽しめるようになっている。任天堂も「大乱闘スマッシュブラザースX」で、すでに対戦プレイの楽しさを提供しています。ニンテンドーDSのソフトにもありますし、もちろん他社製のゲーム機にも、対戦を楽しめるゲームはたくさんある。

 しかし、それらのゲームと比較したとき、「マリオカートWii」には、ひとつの珍しい特徴があります。

 そうなのです。ここには「オンライン対応」のためのモードが、なぜか2つ用意されているのですね。ついに見過ごしてしまいがちですが、これは、ちょっと異例なことだといっていい。

 ひとつは、よくあるタイプの「対戦のためのモード」です。世界中のプレイヤーと、最大12人による激しいレースやバトルが楽しめます。昔からゲームによくついているモードですね。それは素晴らしくスリリングで楽しいものなのですが、こういったオンラインの遊び方に対し、二の足を踏む人がいるのも事実。腕自慢たちがしのぎを削る遊び方なので、そこに参加することに戸惑う人が出てきてしまうという欠点があるのですね。

 だからこそ「マリオカートWii」は、オンラインモードを分割してきたのかもしれません。よくある「リアルタイムで楽しむ」モードのほかに、「非リアルタイムでオンラインを楽しむ」遊び方を、別のモードとしてゲーム内に配置してきました。

 そうして用意されたのが、2つめのオンライン対応モードである「マリオカートチャンネル」です。

集合知を楽しめる「マリオカートチャンネル」

 これは、全世界のユーザーたちの情報が自動的に集積され、それがフィードバックされる「番組」のようなものです。

 たとえば、世界中の人たちがたたき出した、各サーキットのベストタイムがわかります。また、自分がどのくらいの順位なのかも視覚的に表示されます。それらのゴースト(どのような走りをしているのかが視覚的に見えるシステム)を読み込むことも可能。自分と同程度のタイムで走っているプレイヤーのゴーストも読み込めます。つまり…腕の近い人と、熱戦が楽しめるわけです。リアルタイムで腕を競う緊張感はないけれど、世界中で膨大な人たちがゲームを楽しんでいるからこそ成立する楽しさが、そこには満ちています。

 今風の言葉で言うならば、これは「集合知」ならではの楽しさといえるでしょう。

コメント0

「デジタルエンタメ天気予報」のバックナンバー

一覧

「ハンドルを握って、集合知のスタートラインへ!
「マリオカートWii」のネット戦略」の著者

野安 ゆきお

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

ゲームジャーナリスト

ファミコン時代からゲーム業界に参加。1000本以上のソフトを体験し、100冊を超えるゲーム攻略本制作に参加している。ゲーム雑誌編集部、編集プロダクションを経て、現在はフリーランスとして活動中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リストラなどつらい経験もありましたが、多くの山に登ったことで、別の景色が見えやすくなりました。

吉田 秀俊 VAIO社長