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フロックなんて言えない ― トレバー・イメルマン

I knew I wasn't too far off. (勝利はさほど遠くないと信じていた)

  • 舩越 園子

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2008年4月24日(木)

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トレバー・イメルマン

I knew I wasn't too far off.

― トレバー・イメルマン

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(写真:田辺 安啓)

 米メディアには、なかなかの意地悪がいる。マスターズを制したトレバー・イメルマンの優勝記者会見で、興奮冷めやらぬイメルマンに、こんな質問を浴びせた。

 「昨年のザック・ジョンソンの優勝に対しては『まぐれ勝ちだ』という声が聞かれ、ジョンソン自身は『オレはそんな声は気にしない。タイガー時代にオレが勝ったことは事実だ』と言った。が、トレバー、キミはキミの勝利を今、どう感じているのかい?」

 この質問、分かりやすく言い換えれば「キミはキミの勝利をまぐれ勝ちだと感じているかい?」という意味になる。ご機嫌斜めの選手にこんな質問をしたら「それ、どういう意味だ?」という具合に反撃され、喧嘩になってしまいそうなものだが、グリーンジャケットを羽織ったイメルマンは、にっこり笑って、こう答えた。

 「もう1度、同じことが僕にできるかどうか、それはわからない。けれど、僕がタイガーの絶好調時代にプレーしていること、そして僕が勝ったことは事実だ。そして、僕がこれからもベストを尽くし続けるという事実も変わらない」

 これまでメジャー優勝はもちろんなく、米ツアー勝利数もわずか1勝しかなかった28歳のイメルマン。そんな若き彼がメジャー13勝で通算64勝のタイガーを押さえ込み、マスターズチャンプに輝いたという事実を眺めれば「イメルマンはラッキーだったんだな」「タイガーの調子が悪かったから勝てたんだな」なんて言う人もいるだろう。

 しかし、イメルマンの胸の中には、自らの歩みの中で感じ取ってきた手ごたえと確信があった。僕はきっと勝てる――彼がそんな確信を得たのは、実は2年ほど前のことだった。

 南ア出身のイメルマンが米PGAツアーの正式メンバーとしてプレーし始めた2006年。彼はワコビア選手権、バイロン・ネルソン選手権という2つの大会で続けざまに優勝争いに食い込み、どちらも惜敗した。だが、その2カ月後のウエスタンオープンで彼はタイガーの追撃をかわし、2打差で初優勝を挙げた。そのときイメルマンは、こんな言葉を発した。

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