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バートルビーって何?世界文学の奇妙な文豪たち

『バートルビーと仲間たち』エンリーケ・ビラ=マタス著 木村榮一訳 新潮社刊 1900円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2008年4月25日(金)

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『バートルビーと仲間たち』エンリーケ・ビラ=マタス著

『バートルビーと仲間たち』エンリーケ・ビラ=マタス著

 奇妙なタイトルの本だ。そもそもバートルビーとは何だろう?「Bartlebe」とタイトルにはあるが、たぶん英語辞書にも出てこないはずだ。それなのに著者は堂々とば「バートルビー症候群」などと称している。

 そして、バートルビー症候群の作家たちを跡づけたのが、本書である。では、種を明かそう。バートルビーというのは、ハーマン・メルヴィル(あの『巨鯨』の)の小説の中に出てくる人物の名で、職業は代書人だという。屏風の向こう側にいつも隠れていて、ウォール街に向いた窓際で何もしないで1日を過ごしている男だ。

 本棚を見ていたら、ハーマン・メルヴィルの著作集という文庫があった。そこにまさに、「バートルビー」というタイトルの奇妙な短編が収まっていた。

 著者は悲憤する。バートルビー症候群は現代作家に多いと。この病について説明しよう。バートルビーとはある日突然、衝動的に筆を折ってしまう作家のことだ。みずからのそれまでの作品を拒否するかのように、ぱたっと1行も書かなくなるのだ。手指が麻痺したわけではない。バートルビーの作家たちは、主体的に書くことを拒否するのだという。

 そう言われてみれば、こういったバートルビー症候群の作家たちが、直ちに何人か思い浮かんでくる。ビラ=マタス(1948年スペインのバルセロナに生まれ)はランボー、カフカ、プラトン、サリンジャー、ボルヘスなどなど、バートルビー症候群の作家たちに、メモリーの赴くままに近づいていき、バートルビー仲間として交流を深めていく。

 まことに奇妙な本なのだが、長い書物漂流期間に船縁に流れ着いた1冊として紹介しておく。

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