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大人になったらわかるかな?~『算数再入門』
中山理著(評:澁川祐子)

中公新書、780円(税別)

  • 澁川 祐子

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2008年6月4日(水)

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評者の読了時間6時間30分

算数再入門 わかる、たのしい、おもしろい

算数再入門 わかる、たのしい、おもしろい』中山理著、中公新書、780円(税別)

 最近、10歳ほど年下の男子から「いかにも文学少女」と評された。“少女”という響きもさることながら、ズバリ本性を指摘されたことに軽いショックを覚えた。幼い頃からファンタジックな物語を読み耽り、算数や理科は大の苦手。中学受験のときにすでに自分は理系ではないと思っていたほどの筋金入りの文系人間である。

 物心ついてこのかた文系街道まっしぐら。だが、ここにきてなぜか理系読みものに興味津々である。かつては苦手でも、大人になったいまならわかるかも……という淡い期待を抱いているせいかもしれない。しかも自分と似たような人間が多いのか、昨今は「文系頭にもわかる理系もの」が書店を賑わしている。

 数多ある理系もののなかで、まずはやっぱり数字から。そう思って読み始めたのが本書である。『数学でつまずくのはなぜか』(小島寛之著、講談社現代新書)でもなく、『いちばんさいしょの算数』(橋本治著、ちくまプリマー新書)でもなく、『算数再入門』。数学まではちょっと手が出ないけれど、初歩の初歩まで遡るのは肩が凝る。というわけで、まずは小学校の算数をおさらいしてみようという魂胆だ。

 で、結果は「なんとか読み通せた」というのが正直なところだ。本書は、足し算引き算という初歩的なレベルからスタートして、最後には比例や反比例、図形の面積や体積といった数学一歩手前まで到達する。途中までは快調に読み進めていたのだが、半ばを過ぎて雲行きが怪しくなり、分数が登場してきたあたりからは鉛筆片手、ページをめくるスピードもぐんと落ちた。まるで、問題を前に途方にくれていた小学生の頃の自分に戻ったような錯覚に襲われた。

分数の割り算が「なぜそれでいいのか」分かりますか?

 だが、小学生のときはわからなかった「なぜそうなるのか」をいまにして理解できたこともあった。

 たとえば、帯にも書かれていた「分数の割り算はなぜ逆数をかけるのか」。3/7÷4/5がなぜ、3/7×5/4とイコールになるのかということを、本書では6通りのやり方で説明している。

 一例は、〈割り算の被除数と除数に同じ数を掛けても、0でない同じ数で割っても、商は変わらない〉という性質と、〈1で割るということは被除数がそのまま答えになる〉という性質を使って計算するというもの。

数式1

 よって、3/7÷4/5=3/7×5/4となり、逆数を掛けるのと同じになる。

 もう一つ例を挙げてみよう。こちらは〈分数の分母と分子に同じ数を掛けても、0でない同じ数で割っても、数の大きさは変わらない〉という性質を使って通分し、さらに〈被乗数と乗数を入れ替えても積は変わらない〉という乗法の交換法則を使って解くやり方だ。

数式2

 と、同じ結果になる。公式には必ず理由があり、アプローチの仕方も一つではないのだ。

 公式の導き出し方が一様ではないように、答えを出すやり方もまた一つとは限らない。

 たとえば、67×63という掛け算のやり方。真っ当に計算しても正解にはたどり着くが、より速く計算できる方法というのをご存知だろうか。

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