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【第1回】うつ病は必ず治りますか?

  • 米山 公啓

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2008年7月24日(木)

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どんな病気であれ、絶対に治ると言い切るのは難しいものです。高血圧症の治療薬でも、100パーセント治癒ではないのです。虫垂炎(盲腸)の手術でも、お医者さんは絶対に安全で治りますとは説明しないでしょう。どんなに簡単な手術であっても、常に危険が伴うからです。

 これだけ医学が進んできても、原則として大人になったら、脳の神経細胞は再生しませんから、神経細胞自体がなんらかの原因で壊れていってしまう神経の難病では、治療が難しいのが現状です。

 ところが、うつ病というのは、おおざっぱに言えば、治療によって、8割の人が治ってしまうか症状の改善があります。いろいろな病気から考えると、うつ病というのは、非常に治しやすい病気だと考えるべきです。

 うつ病は社会的な問題として大きく取り上げられますが、それはネガティブな部分を拡大したものであって、実際にはうつ病が治っている人が多いのです。

 もちろん難治性のうつ病もあるので、絶対にどんなうつ病でも簡単に治るとは言い切れませんが、基本的には的確にうつ病の治療薬を飲めば、症状は改善していくものです。

 ところがそれがうまくいかないのは、うつ病であることを気がつかない人がいたり、なかなか専門的な診断や治療がうけられないからです。また、治療を開始しても、途中で薬をやめてしまう人がいたりすることも、治療の障害となります。

 医者が1日2錠飲むように処方しても、薬が多いと思って、医者にだまって1錠しか飲まない患者さんもいます。うつ病の薬は飲む量によって、効き目に非常に差が出ることもあるので、思っている以上に2錠と1錠では、効果が違うのです。

 きちんと薬を飲まずに、薬を飲んでもうつ病が治らないと思ってしまい、医者にかからないことが問題なのです。

 患者さんがそうしてしまうのは、薬だけの問題ではありません。病気を治すには、医者と患者さんとの信頼関係がどうしても必要です。信頼している医者からの薬だから安心して飲めるということでしょう。

 だから主治医としっかり話し合いながら治療していくことが必要です。なぜこの薬を飲まないといけないのか、それを理解していれば、いい加減な薬の飲み方にはならないはずです。

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