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このメガネが見ているのは「100年後」です

  • 金丸 裕子

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2008年7月30日(水)

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 ひさびさにメガネを買うことにした。仕事でメガネについて調べているうちに、ちょっと変わった国産ブランドに出会ったのだ。

 説明によると、「顔や頭にストレスをかけないように工夫しているため、掛けていることを忘れるほどのフィット感」なのだそうだ。ほんとにそんなメガネフレームがあるのだろうか? これまで何本もメガネを作ったが、プラスチックフレームは必ずテンプル(ツル)の先があたって耳が痛くなる。軽さが気に入ったリムレス(縁なしタイプ)フレームは、蝶番がゆるんでしまう。掛けていることを忘れるフレームなんてあるはずないのに…。

 しかし資料を読んでいるうちに好奇心が湧いてきた。メガネフレームの形状はもちろん、ノーズパットやモダン(先セル)、蝶番などの細かなパーツまで見直してオリジナルに企画し、福井県鯖江市の工場に依頼して製造し続けている、という。

細かなパーツまでオリジナル

フォーナインズ店内

(撮影:大槻純一 以下同)

 ブランドの名前は「フォーナインズ」。わたしは知らなかったのだが、メガネに詳しい知人によると「新宿の伊勢丹メンズ館がリモデルオープンしたとき(2003年10月)に導入して注目を集めたブランド」なのだという。「まだ創業13年目の後発ブランドだけど、掛け心地のよさでは国内随一と言われているよ」

 土曜日の午後、家人を誘って銀座にある直営店へ行ってみた。銀座中央通り裏手の雑居ビルというわかりづらい場所。「999.9」というロゴを見つけて、「あった!」と勇んで2階に上がっていった。

「パーツが並んでいるけれど、ここでいいのかな?」
「ここはエキジビションスペースになっております。メガネをお求めでしたら3階へお上がりください」

 2階のエントランス部分は「フォーナインズWORKS」と名づけられたエキジビションスペースになっている。このときは常設の展示が行われていた。ノーズパットや蝶番、テンプルなど、フレームを構成するパーツ一つひとつについて製造の工程や素材、図面などが展示されている。

「メガネフレームの博物館みたいだね」
「蝶番だけで種類がこんなにたくさんあるなんて・・・」
「当社のメガネは設計に合せてヒンジ(蝶番のこと)をはじめ、あらゆるパーツを作っております・・・」

 メガネのパーツに思いを馳せながら3階にある店舗へ。40坪くらいの広さだろうか、店内には20人前後のお客さんがいて自由にフレームを選んでいる。入ってすぐの什器に並ぶプラスチックフレームに目が止まった。さっそく試してみることに。

「あれっ、不思議。締め付けがない。鼻や耳にも重みを感じない。なのにずれ落ちない」

 静かに興奮していると、「いかにもメガネを掛けているという印象にならなくて、いいんじゃない?」珍しく家人がほめてくれた。

 ほかのフレームも見てみようと、店の隅々をまわって10種類前後のフレームを試してみた。チタン素材を使ったメタルフレーム、メタルとプラスチックのコンビネーションフレームなど、どれを掛けてもストレスが少ないような気がする。

微妙なカーブの組み合わせ、直線がほとんどない

 じっと目を凝らして観察すると、どのメガネフレームも直線的な部分がほとんどない。象徴的なのは、フロントとテンプルをつなぐ「智」と呼ばれる部分のパーツ。内側にアールを描く特殊な構造をしている。そのせいだろうか、「逆Rヒンジ」なる名称がついている。

フロントとテンプルをつなぐ「智」と呼ばれる部分
テンプル
ノーズパット

「逆Rヒンジはものすごく弾力性にすぐれているんです」

 そう言いながら販売スタッフが、テンプルを外側にぐんと広げて見せてくれた。

「え! そんなに広げて、こわれないんですか?」

 心配になるほど思い切り広げても、手を離せば元通りになっている。復元性の強いチタン合金を使うことに加えて、逆Rの形状にしたことで、「智」にかかる力が吸収されて掛けはずしのときの広がりや型崩れが防げるらしい。

 ノーズパットが曲面というのも珍しい。単純にカーブを描いているわけではなく、複数のカーブを組み合わせて曲面になっているので、千差万別の鼻の高さやかたちにもフィットするように工夫されているのだ。

「メガネフレーム全体の形状も見てください。フロントもテンプルも全体的にアールを帯びていて、頭部を包み込む設計になっていています」

 これまで掛けていたメガネのテンプルはどれも直線だったはず。緩やかな曲線を描くテンプルなんて見たことない。

 いろいろ試して、最初のメガネフレームに決めた。プラスチックで下辺にはフレームがついていないナイロールというモデル。下辺にフレームがないぶん、やわらかな印象になるのが気に入った。色は透明感のあるライトブラウンにした。値段は30450円。まぁまぁ手の届く範囲かな。レンズを入れると5万円台、うーん。

コメント2件コメント/レビュー

・私はメガネを掛けてすでに45年経過します。その間何十個のメガメを掛け替えたでしょうか。私は視力が悪く若い時より牛乳瓶の底のようなレンズを掛けており(レンズが重くて)名前が加藤なものだから、ドリフ全盛期でやっぱついたあだ名が「カトチャン」もてる訳ないよね。とこれ位メガメには辛い思いをして来ました。最近では高屈折レンズ・遠近両用レンズ等レンズの進化は目覚しいものがありますが、フレームは見栄え・カッコ良さが先に立ち掛けごこちまで至ったフレームは皆無でした。45年の思いを晴らすべく「フォーナイン」扱い店に早速週末に妻とのぞいてみます。(2008/07/30)

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・私はメガネを掛けてすでに45年経過します。その間何十個のメガメを掛け替えたでしょうか。私は視力が悪く若い時より牛乳瓶の底のようなレンズを掛けており(レンズが重くて)名前が加藤なものだから、ドリフ全盛期でやっぱついたあだ名が「カトチャン」もてる訳ないよね。とこれ位メガメには辛い思いをして来ました。最近では高屈折レンズ・遠近両用レンズ等レンズの進化は目覚しいものがありますが、フレームは見栄え・カッコ良さが先に立ち掛けごこちまで至ったフレームは皆無でした。45年の思いを晴らすべく「フォーナイン」扱い店に早速週末に妻とのぞいてみます。(2008/07/30)

銀座でメガネを誂えた。銀座東芝ビルにある店で折角来たので2つ作った。20万ほどしたが、アフターサービスがない。いろんな眼鏡屋があることをこの記事で認識。次はいいものを安く買おうと決意。評価・判断は、比較でしか適正のものを追及できないと思う。眼鏡屋もいろいろ。「禿」という眼鏡屋は、福井ということで信頼してしまった。まあたいした失敗でないので、今後の教訓にする。面倒で出来ないが、ウインドショッピングは、場数を踏めばそれなりに勉強になるとこの失敗で教訓になった。失敗の原因は、「ワールド・ビジネス・サテライト」を信用したため、バイアスを計算することも勉強した。(2008/07/30)

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