• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「とことん」がもたらした偉業――パドレイグ・ハリントン

Days like this make it all worthwhile.(そういう日々が最後に価値あるものに変わる)

  • 舩越 園子

バックナンバー

2008年7月31日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

パドレイグ・ハリントン

Days like this make it all worthwhile.――パドレイグ・ハリントン

>>画像を拡大表示する

(写真:田辺 安啓)

 単調な毎日は退屈だ。別段、目新しい出来事もないまま、変わりばえしない雑事を繰り返す日々に未来はあるのだろうか……なんてことを思った経験は誰にもあるだろう。

 「単調で退屈で些細なことこそが偉業達成につながる」と言葉で言われても、なかなか素直に頷くことはできない。だが、今年の全英オープンを制し、大会2連覇を達成したパドレイグ・ハリントンのサクセスストーリーを聞けば、きっと「なるほど」と納得できると思う。

 全英2連覇をやってのけたのはハリントンが史上17人目。近年では05年と06年にタイガー・ウッズが連覇しているが、ヨーロッパ人選手が連覇に成功したのは実に102年ぶりというから驚きだ。

 しかし、ハリントンはそれほどの偉業を一体どうやってやってのけたのかという話になると、ものすごい秘密というものが見つからないのだ。

 偉業の陰には、大抵の場合、偉業を支えた逸話というものがある。いついつのスイング改造がやっと実を結んだとか、誰々から言われたあの一言で開眼したとか。あるいは、新しいコーチや新しいスポーツ心理学者に巡り会ったこと、新しい用具に巡り会ったことが功を奏したというケースもある。だが、ハリントンには、これと言った目新しい工夫やエピソードがまったく出てこない。

 それじゃあ、どうして昨年に引き続き今年も全英オープン覇者に輝くことができたのか。優勝会見で英国メディアは、そんな疑問をストレートにハリントンにぶつけた。彼の答えは、こうだった。

 「それは、僕がモノゴトの最後を楽しむことにしているからかな」

 ちょっと遠まわしな返答だったが、このフレーズから即座に推測できたことは「最後を楽しむ」代わりに「途中は楽しんでいない」ということ。言い換えれば「何か楽しくないことをやっている」ということだ。

 その推測は大当たりだった。昨年、全英初制覇を遂げ、クラレットジャグを自宅のダイニングテーブルに飾ってからも、ハリントンはメジャーチャンプの呼び名に驕ることなく、毎日毎日、練習とトレーニングを続けてきた。ときには1日12時間以上をジムで過ごすこともあったという。

 「練習そのものは嫌いじゃないけど楽しくはない」と言いながらも、決して怠けなかった。大好物のプリンやパイだって「もっと食べたいと思う気持ちをウエイトコントロールのために抑えた」。

 それは、すぐには何の手ごたえも結果も出てこない退屈な日々だったとハリントンは振り返った。だが、その退屈な日々が全英2連覇をもたらしたという実感を、彼はこんな一言に込めて表現した。

コメント1

「米国ゴルフツアー “たった一言”ストーリー」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

プロフェッショナルとして、勝負どころで安易に妥協するなら仕事をする意味がない。

手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト