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「テクノストレス」という現代病を科学する--岩永光一氏(後編)

機械は「疲労」を拡大生産する、くたびれない秘訣

2008年8月21日(木)

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 前編では、日常生活の中に科学技術が浸透することでなぜテクノストレスが増幅するかを岩永さんにお話いただいた。

 ほかの動物と違い、人間には言語活動にともなう「知的ストレス」がある。それこそが人間の証であると同時に、人間特有の苦しみをもたらしもする。知性によって技術が生まれたのだとすれば、「テクノストレス」は、人間と切っても切れない関係にあるのだ。

 知恵によって技術を生み、人工環境をつくり出してきた人間だが、テクノストレスは禁断の果実を口にしたその瞬間から生じたのかもしれない。だが、あまり大上段に振りかぶっても途方に暮れるだけなので、身近なストレス軽減法を中心に考えていくことにする。

 機械と人間の接点ともいえるインターフェースのあるべき姿、それに、現代的生活による疲労からの逃れ方などについて、引き続き、岩永さんにお尋ねする。

--人と技術の不適合がストレスを生むのなら、やはりインターフェースの問題に取り組むことが、テクノストレスを考える上で要になると思います。

岩永:人間が人間とコミュニケーションするときにストレスを受けるように、人間が機械の表示を見にくいと思ったり、機械の使い方が難しいと思ったりすればテクノストレスを受けます。このストレスを小さくするにはどうしたらよいか考えることが重要です。

岩永光一(いわなが・こういち) 千葉大学大学院工学研究科教授。製薬会社勤務を経て、現在にいたる。心血管系・自律神経系・中枢神経系などの生理計測を行い、テクノストレスに対する人間の適応能について研究している。また、人工物や人工環境などの人間適合性・快適性に関する応用研究も行っている。共著に『最新生理人類学』(朝倉書店)、『ライブラリー生活の科学7 生活と技術』(コロナ社)、『人間工学の百科事典』(丸善)など。

岩永光一(いわなが・こういち) 千葉大学大学院工学研究科教授。製薬会社勤務を経て、現在にいたる。心血管系・自律神経系・中枢神経系などの生理計測を行い、テクノストレスに対する人間の適応能について研究している。また、人工物や人工環境などの人間適合性・快適性に関する応用研究も行っている。共著に『最新生理人類学』(朝倉書店)、『ライブラリー生活の科学7 生活と技術』(コロナ社)、『人間工学の百科事典』(丸善)など。

 機械を人間が操作する際、人間の意志を機械に伝えるわけです。その間の情報のやり取りがスムーズでないと、機械は思っているように動いてくれない。人工物と人間の間のコミュニケーションをいかに円滑にするか。私自身は具体例な研究対象はまだ決めていませんが、携帯電話やパソコンのソフトウェア、発電所のプラントの操作盤などでもそれは必要とされています。

急場しのぎよりも永遠に使える“蓋”を

--たとえば、家電製品を見ると、多機能化が非常に進んでいますが、使い勝手がよくなっているかというと疑問で、むしろ機械とのコミュニケーションに齟齬をきたしている感じがします。

岩永:そのとき物差しになるのは、機械でなく人間です。まず人間を測らないと、起きている事態がストレスになっているのかどうかわかりません。

 人間側を物差しにして、過剰に人にストレスを与えているシステムなら、どこに原因があって、どこを改善すればストレスが小さくなるのかを追究する。そこまでいけば具体的な応用的研究に発展すると思います。

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