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ふたたび「怠ける」という生き方

『怠ける権利』ポール・ラファルグ著 田淵晋也訳 平凡社刊 1200円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2008年9月5日(金)

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 「立て万国の労働者!怠けよう!怠けよう」という過激な主張をする本がある。労働は1日3時間まで。あとは自分の時間とすればよい。

 ラファルグの『怠ける権利』という本が世に問われたのは1848年のことだった。折からフランスでは2月革命が起こり、労働者たちは結束して「1848年の労働者の『働く権利』」が高々と宣言された。マルクス=エンゲルスの『共産党宣言』はその直前に世に問われている。「妖怪が欧州を彷徨っている」と形容された書物である。

 ラファルグは1842年、カリブ海の島で生まれた。父母はフランス人だった。そして9歳の時にフランスへやってきた。ナポレオン3世を弾劾する学生運動にも参加し、その急先鋒だったことから、逮捕され牢獄で過ごす羽目になる。

 その後、マルクスのもとで弁証学を学び、そのついでにマルクスの愛娘ラウラと結婚した。そして、一種の奇書として本書を世に問うた。その結果扇動の罪でまた逮捕され、懲役1年の刑を受けた。

 ラファルグの本書は、真っ向から「労働者の権利」に反駁し、「怠ける権利」こそを、労働者たちは追求せよ、と述べた。マルクスにしてみれば、これは身内からの反駁だった。なぜなら、ラファルグはマルクスの女婿だった。

 マルクスは「労働は神聖である」と説いた。ラファルグはそれを鋭く一蹴する。この怠惰礼讃の書はヨーロッパの先進的な大衆に爆発的に受け止められた。そして、たちまち全ヨーロッパ語に翻訳された。

 ラファルグは、マルクス=エンゲルスの「労働は神聖なり」という考え方に、「ほんとうにそうなのだろうか?」と単純な問い掛けをした。ラファルグは当時の労働者たちが信奉していた共産主義、すなわち労働=神聖という考え方に鋭い批判の矢を打ち込んだ。

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