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お伊勢まいりで脱ストレス

『伊勢神宮』所功著、講談社学術文庫、840円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2008年9月10日(水)

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 いま、伊勢神宮参りがはやっている。老若男女、世代を問わず多くの人が訪れている。

 伊勢神宮は、およそ1600年前に天照神を祀るために建立された。それ以降、日本の歴代天皇家のお祀り所として、日本人の心の故郷となってきた。

 伊勢神宮が人気を呼ぶのは、それだけではない。かつて、トインビーが神宮を訪れたとき、「世界に神聖な場所はいくつかありますが、その中で伊勢の神宮はもっとも神聖な場所です」と絶賛したという(『伊勢神宮』所功著、講談社学術文庫)。

 しかし、戦前には伊勢神宮は国家と結びつき、一時的には国営神社のように祀られたこともあった。そのために若い人たちに、時に敬遠されていた。

 伊勢神宮は古びたところが全くない、数多くの不思議な社殿群が、5500ヘクタールという広大な森林のなかに、埋まるようにして点在している。森林は万古不抜、まったく人の手が入ってない原生林だ。

 また、伊勢神宮に特有の習慣で、式年遷宮といって、20年に一度、新しい部材を使って建て直される。いつ訪れても、神殿群は唯一神明造りといって、弥生時代の高床式の姿をしている。それが式年で更新されて、古びたところがない。

 木造建築物は、時間のストレスで歪んだり、きしんだりする。そのストレスを式年遷宮は解き放ち、20年ごとに新しくして差し上げる。驚いたことに式年遷宮は、既に1200年もの間継続的に行われている。

 20年目に立て直すとき、新しい改良を一切受け容れない。もとのまま、前のままという徹底的な保守主義を1200年間も貫いてきたのだ。

 おかげで、現代の伊勢参りの人たちは、1200年前の伊勢神宮と同じものを参拝できるのだ。

 伊勢神宮が天皇や神官の手から離れて庶民のものとなったのは、江戸時代のことだ。誰もが一生に一度はお伊勢参りをするという風習が、町民、農民の間に根付いていった。封建時代の厳しい階級制度からの、ストレス発散の場がお伊勢参りだったのだ。

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