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【第3回】うつ病らしくないうつ病って?

  • 米山 公啓

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2008年9月25日(木)

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 うつ病というと、食欲がない、眠れない、何もする気がしないというような症状で発病すると思いがちです。それは典型的なうつ病ですから、医者のほうも、診断に迷うこともありません。そんな典型的な症状であれば、治療が遅れるということは起こらないわけです。

 ところがそういった精神的な症状がはっきりしないで、からだの症状が目立つうつ病があるのです。たとえば頭痛、めまいという症状で、お医者さんにかかれば、すぐにうつ病と診断することは難しいでしょう。

 CTやMRIで脳をいくら調べても異常がなく、痛み止めやめまいの薬を飲んでも、ちっとも治らないということで、診断に手を焼く場合もあります。内科医や脳神経外科では、何も異常がないということで、長々と痛み止めやめまいの薬だけを処方されることになりかねません。

 患者さんはちっとも症状がよくならないので、いろいろな病院へかかることになり、ますます、治ることが難しくなります。偶然、神経内科や心療内科的な知識がある内科医が診察して、うつ病を疑い、うつ病の薬をだして、ようやく症状が改善するということがあります。

 こういった身体症状だけが目立つうつ病は、以前から「仮面うつ病」と呼んでいますが、病名がかえって一般的にはわかりにくくしています。

 典型的なうつ病の症状をださないうつ病と考えたほうがわかりやすいでしょう。
 頭痛、めまいの他、疲労感、不眠、性欲減退、胃の痛み、動悸、息苦しさ、頻尿など非常に多彩な症状があります。

 つまり、あまりにいろいろな症状を同時に持っている患者さんを診た場合、1つの病気では説明がつきにくいので、うつ病を疑う必要があるのです。

 とくに初期の段階では、患者さん自身、うつの症状を感じないので、どうしても内科を受診して、いろいろな検査を受けてしまうことになります。一連の検査を受け、薬を飲んで改善しなければ、自ら精神科や心療内科を受診すべきです。

 つまり仮面うつ病は、もちろん医者側が早期発見をしなければいけないのですが、患者さんも、症状がちっともよくならないときには、精神科や心療内科を受診することを躊躇しないことです。

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