• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

なまめかしく生きよう~たまには古典でもいかが

『徒然草 方丈記 吉田兼好と鴨長明の二大随筆』 島尾敏雄 堀田善衛著 世界文化社刊 2400円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

バックナンバー

2008年9月26日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。(徒然草・冒頭)

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え勝つ結びて、久しくとどまりたる例なし。(方丈記・冒頭)

 どちらの冒頭句もたいへんに有名だ。
 インド人の人生は古来から4期に分かれていた。第1期は「学習期」、内容は言うまでもなく勉学に励む時期のこと。第2期は「家住期」で家族や子どもたちと住む時期だ。第3期は「林住期」であり、家族が育って独立したら、ちょっと森のなかに隠棲する時期。第4期は「遊行期」であり、夫婦で心のままに寺や神社を巡ったり、ちょっと旅行に出かける。 このような生き方を四住期という。

 生き方として完結している。4期が明確に分けられる人は幸せな人生を送ったと言えるだろう。

 兼好法師の『徒然草』には、人生の4期を充実して生きる方法が具体的に記されている。『徒然草』の第1段にはなまめかしく生きることが願わしい、とある。現代語の艶めかしとはちょっと意味合いが違う用法だ。なまめかしく生きるとは、一言で言えば上品に生きる、奥ゆかしく生きる、ということである。

 上品、奥ゆかしさは兼好法師の美学の発露だ。そして、なまめかしさの源泉は古代にある、という。「源氏物語」、「枕草子」を生んだ古代の王朝時代こそが奥ゆかしいという。 さらに騒がしい今の世、ストレスに満ちた騒がしい、南北朝から戦国時代に突っ込んでいった世情を蜂・蟻のごときと批判する。

 「蜂、蟻のごとく集まりて、東西に急ぎ、南北に走る。高きあり、賤しきあり、老いたるあり、若きあり、行く所あり、帰る家あり。夕に寝て、朝に起く。いとなむ所何事ぞや、生をむさぼり、利を求めて止むときなし(第74段)」

 何か身につまされるなぁ。思わず我が身を振り返ってしまう。

「心と体に効く本・響く本」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

小池さんがこの言葉(排除)を述べたことで、「風」が変わっていきました。 ただし、小池さんが言ったことは正論です。

若狭 勝 前衆院議員