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「動物としての人間」を見つめなおす

~ 動物園飼育員・細田孝久 ~

  • 茂木 健一郎

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2008年10月7日(火)

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 今回お話を伺った上野動物園で飼育員をされている細田孝久さんは、「動物を飼うことは文化である」とおっしゃっていた。動物園という存在に対して批判も含めて文化であるという言葉は、とても深いものだと思う。

 動物は自分の思い通りには動いてくれない。動物を飼うことは、まさに自然と向き合う職業である。

 脳科学や認知科学など複雑系のコミュニティーではよく話をするのだが、自然と人工の違いについて、自然の定義とは「思うままにならないもの」である。そういう意味で言うと、自分自身の中にも自然はある。

 「裸のサル」の著者であるデズモンド・モリスが、人間は飼育下の動物に似ているという議論をしている。人間は文明という檻の中で飼われていて、そこから逃れることはできない。文明という保護地帯、あるいは会社、組織という保護地帯もある。よく社畜などと自分を卑下して言う人もいるけれど、いずれにせよ飼育下にあるというのは事実である。

 その中で、動物としていかに元気に生きていくのかは、仕事をする上でも案外大事なことなのかも知れない。以前、イチローさんと話をしたあとで、どんな人だったかと聞かれて、「生き物として元気な人だ」という話をずっとしていた。

 動物として元気に生きるための条件は何か。今回、細田さんがおっしゃった言葉にヒントが隠れていて、それは「簡単に報酬が得られるような生き方」ではダメだということだ。動物は、何もない檻の中で、常にえさを渡されているような生活を続けていると、ストレスがたまって元気が失われてしまうと細田さんはおっしゃっていた。

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すべて、動物から教わった
NHKの番組サイトへ
NHK総合テレビ
10月7日(火)午後10:00~10:45
再放送
 総合 毎翌週火曜 午前1:00~1:44
     (月曜深夜)
 BS2 毎翌週水曜 午後5:15~5:59
 東京・上野動物園に、日本はもとより海外からも注目されるスゴ腕の飼育員がいる。細田孝久、48歳。いまだ詳しい生態が解明されていない絶滅危惧種のサル、アイアイの繁殖に成功するなど、その実力は折り紙つきだ。

 飼育員・細田の担当は、アイアイをはじめ、ホフマンナマケモノ、ツチブタなどの珍獣や、愛らしいミーアキャット、絶滅危惧種のスラウェシメガネザルなど、さまざまな小型の哺乳類。細田の飼育員としてのすごさは、なによりその「眼力」にある。四六時中、園内の動物を観察し、動物が何を食べたいのかということだけでなく、不足しているビタミンなどの栄養素まで見抜く。もの言わぬ動物たちが発する、かすかな異常のシグナルを見つけるために、同じ動物には同じ時刻に接するというこだわりぶりだ。

 30度を超える猛暑が続いたこの夏、上野動物園では日々、ドラマが起こった。キツネザルを襲った原因不明の異常、アイアイの繁殖、そして、生まれたばかりのアルマジロの赤ちゃんには生命の危機が迫った。母親に任せるか、人工的な哺育に切り替えるか。残された猶予は、24時間。ギリギリのところで、下した細田の決断とは……。動物たちと向き合うスゴ腕飼育員の流儀に迫る。


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