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ニンテンドーDSiに「アイ」がついた本当の理由

「任天堂カンファレンス2008.秋」レポート

2008年10月4日(土)

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 ゲームに関わる仕事を20年やってきましたが、これほど「てんこもりな発表会」は、今回が初めてです。10月2日に国立代々木第一体育館で開催された「任天堂カンファレンス2008.秋」。大量の新発表ネタがあり、新作タイトルもたっぷりと紹介されました。昨今の任天堂の勢いの凄まじさを思い知らされました。

ニンテンドーDSiの体験会場。DSiカメラで撮影した画像で遊んだり、DSiサウンドで音楽プレイヤーを体験することができた。

ニンテンドーDSiの体験会場。DSiカメラで撮影した画像で遊んだり、DSiサウンドで音楽プレイヤーを体験することができた。

 最大のニュースは、新型ニンテンドーDSの発表でしょう。正式名は「ニンテンドーDSi」。これまでと比較して、本体がわずかに薄くなり、画面サイズは大きくなり、スピーカー機能が強化されました。また、携帯ゲーム機としては史上初のカメラ、そして音楽プレーヤー機能を標準搭載。これらで取り込んだ画像・音楽を自由にいじれるなど、ゲームっぽい要素も入っています。撮影した画像類はSDカードに記録し、そのままWiiの写真チャンネルなどで見ることも可能です。

 ニンテンドーDSi専用ソフトをダウンロードできる「DSiショップ」というサービスも開始。Wiiの「ショッピングチャンネル」のようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。「Nintendo Zone」というサービスもあります。これは街のいたるところにニンテンドーDSiのためのアクセスポイントが用意されると考えてください。まずはマクドナルドの店舗(当初は関東・中京・近畿地区のみ)に行くと、自動的にDSiがネット接続可能になるサービスが始まるようです。

 ニンテンドーDSiの登場により、ゲーム機は「持ち歩くと楽しい道具」としての道を、さらに一歩前進させることになりそうです。発売日は11月1日。価格は1万8900円(税込み)です。

満を持して投入される「パーソナルなゲーム機」

ニンテンドーDS Liteと比べ、ちょっとだけスマートになった。カメラは外側のみならず、本体を開いたときの中央部にも搭載。色はホワイトとブラックの2種類が用意された。

ニンテンドーDS Liteと比べ、ちょっとだけスマートになった。カメラは外側のみならず、本体を開いたときの中央部にも搭載。色はホワイトとブラックの2種類が用意された。

 しかし、くれぐれも誤解しないよう、ご注意ください。

 ニンテンドーDSiを、従来の新型ゲーム機と同じように「高機能によって購入欲を掻き立てる新マシン」だと位置づけてしまうと、大きな落とし穴にハマります。カメラや音楽再生機能こそつきましたが、そこにはゲームファンを唸らせるような、驚異的な性能のジャンプアップはありません。ということは、そこはそれほどの注目ポイントではないんです。

 このマシンの真の注目ポイントは、別のところにある。それを知るためには、これまで任天堂が発し続けてきた、2つのメッセージを思い出してください。

  • ゲーム人口の拡大
  • 1人に1台の普及を目指す

です。

  現在のニンテンドーDSの国内普及台数は、およそ2300万台。国内の普及限界と思われていた2000万台を超え、ついに6人に1人以上の割合で所有され、しかしいまなお好調に売れ続けている国民機になりました。にもかかわらず、今回、岩田社長は、まだ普及の余地があるというメッセージを発しました。

 どこに、そんな余地があるのか? それを読み解くためのキーワードこそが「ゲーム人口の拡大」と「1人に1台の普及を目指す」であり、そのための切り札がニンテンドーDSiなんですね。

 そこに目を向けることができれば、ニンテンドーDSiが、任天堂が機が熟すのを待って投入してきた、史上初の「個人で所有するための、パーソナルなニンテンドーDS」であることが見えてきます。

任天堂が目指す「パーソナルなDS」

 と書くと、ゲームに詳しい人ほど「え?」と思うでしょう。DSは携帯ゲーム機なのだから、個人で所有するに決まっているじゃないかと。

 しかし、それはゲームファンの視点に過ぎません。実情は違います。ニンテンドーDSは、ごく普通の家庭にも広く普及しているため、1人が1台持っているのではなく、1台のマシンを家庭の中で共有していることも多いんですね。兄弟で1台、あるいは夫婦で1台のマシンを使っていることは珍しくない。むしろ、4人家族で、ちゃんと4台のマシンを用意している方が少数派でしょう。

 とはいえ、同じデジタル機器でも、ケータイは、4人で4台持っているのは、ごく普通のことですよね? これらの機器はみんなで共有しません。なぜなら、それらは「自分のもの」だという感覚が強く持っているからです。

 おわかりでしょうか? ニンテンドーDSiが狙っている市場は、そこにあります。

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「ニンテンドーDSiに「アイ」がついた本当の理由」の著者

野安 ゆきお

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

ゲームジャーナリスト

ファミコン時代からゲーム業界に参加。1000本以上のソフトを体験し、100冊を超えるゲーム攻略本制作に参加している。ゲーム雑誌編集部、編集プロダクションを経て、現在はフリーランスとして活動中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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