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高齢化社会にこんな本はいかが?

『おちおち死んではいられない この国はどこへ行こうとしているのか』 毎日新聞夕刊編集部 毎日新聞社 1400円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2008年10月10日(金)

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『おちおち死んではいられない この国はどこへ行こうとしているのか』 毎日新聞夕刊編集部

『おちおち死んではいられない この国はどこへ行こうとしているのか』 毎日新聞夕刊編集部

 ご高齢の著名人にインタビューした、毎日新聞夕刊の好企画が本になった。一読、驚かされるのは、みなさんが今の社会、政治のありようにひどく怒ってらっしゃる、と言うことだった。老人の目から見ると、憤懣やるかたないようだ。

 医療の後期高齢者制度。官僚用語の年間大賞を差し上げなくてはならないほど意味不明、奇妙な官僚言語。それに対して、インタビュアーが、世界的な免疫学者で、2001年に脳梗塞で倒れた多田富雄さんに問うた。多田さんは、いまや、言葉を発することの出来ない障害にある。キーボードで短い言葉を打ち込むと機械的な音声に変換される装置を使って会話をされる。

 で、先の後記高齢者制度についての、多田さんの発声器の答えは、「ウ・バ・ス・テ」。この簡単な言葉に、何が込められているか、官僚諸氏よ、とくと考えて貰いたい。
 一様に、ご高齢の方々が、みなさまひどくお元気で、戦闘配置に着いてらっしゃることに、大変感動させられた。

 石牟礼路子、水俣病を告発し続けた40年。2006年水俣三部作『苦海浄土』第一部I、IIに続いて、『苦海浄土』第二部、『神々の村』を完結された。超大作三部作である。

 胎児性水俣病に冒された子どもたちは言語障害を持つ。
 「桜の花をみても、“しゃくら”」としかいえない。かあさんは“ががしゃん”となる。石牟礼さんは、安倍元総理の「美しい日本」というのは、あれ、なんでしょうね。

「“ががしゃん しゃくら”は美しいですよね」

 水俣病認定基準をおそらく、原爆症認定基準よりさらに困難に、官僚たちはしてしまった。石牟礼さんは、さらに新作に取り組んでいらっしゃる。『苦海浄土』は20世紀後半の文壇の最高傑作のひとつだ。石牟礼さんの新作が楽しみだ。

 これから「後期」を迎えられる方々、戦闘準備を怠りなくお願いいたします。

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