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ひたすら山を登る ―― カミロ・ビジェガス

You've just got to be in the present.(今しか、ないんだ)

  • 舩越 園子

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2008年10月16日(木)

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ビジェイ・シン

You've just got to be in the present.

― カミロ・ビジェガス

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(写真:田辺 安啓)

 本人がさほど悔いていないのに、米メディアを始めとする関係者たちが「いやいや、あれは本当にもったいなかった」と、本人を差し置いて悔しがっていることがある。

 それは、米PGAツアーが4試合に渡って展開したプレーオフの第1戦、ザ・バークレーズでカミロ・ビジェガスが喫した予選落ちのこと。

 ビジェガスはプレーオフの第3戦でプロ初優勝を挙げ、続く第4戦(最終戦)のツアー選手権でも優勝。その結果、ビジェイ・シンに次ぐフェデックスカップランク2位でシーズンを終えたのだが、もしも第1戦で予選さえ通過していたら、たとえ最下位でフィニッシュしていたとしても、総合優勝の座と10ミリオンのビッグボーナスはシンではなくビジェガスのものになっていたのだ。

 もちろん、それはビジェガスのその後の展開が「実際に起こった展開通りだったならば」という条件付きだ。つまり、第1戦で予選を通過し、さらに第3戦と第4戦で2連勝していたら、彼が総合優勝していたのになあという仮の話。要するに、プレーオフの出だしの部分だけを、現実とは異なる理想論に後から挿げかえてみたら「彼は総合優勝もできていたのに……。惜しいことをしたもんだ」というタラレバ物語だ。

 このタラレバ物語を聞かされたビジェガスは「あー、なるほど。ずいぶん高くつく予選落ちをしたもんだ」と笑ってみせたが、すぐさまこんな一言で、蔓延するタラレバ物語にピリオドを打った。

You've just got to be in the present.
(今しか、ないんだ)

 過去を振り返って、「ああしていれば良かった」「こうしておくべきだった」なんて後悔しても意味がないことを、ビジェガスはこの一言で見事に表現した。弱冠26歳の彼にそんな潔い考え方ができるのは、もしかしたら彼の唯一の趣味のおかげなのかもしれない。

 完璧主義者であり、ゴルフだけに全力投球してきたビジェガスは、以前は無趣味だった。しかし、あるとき弟の自転車を借りて山を駆け上ったのがきっかけで、自分専用のマウンテンバイクを購入。今では「オフの日にそのマウンテンバイクで小山の頂上を目指すのが最高の気分転換だ」と、彼は米ゴルフ雑誌のインタビューで答えていた。

 今年のプレーオフ4試合でのビジェガスの歩みは、そんなふうに山の頂上を目指して駆け上がることと、どこか似ていたように思う。

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