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GABA成分が働くメカニズムとは(前編)

高田明和浜松医大名誉教授に聞く

  • 阪田 英也

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2008年10月20日(月)

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 ストレス時代を生きる現代人に有効な成分としてGABAが注目されている。最初は血圧降下作用で脚光を浴びるようになったGABA成分。その後の研究で様々な機能性が明らかになってきている。なかでもストレス軽減作用は、現代人にとって待望の効用といえる。

 摂取しても脳内には入らないといわれるGABA。脳には吸収されないとしても、脳内を巡る血管には入っていくことができる。そこで、血管壁にあるGABA受容体が、血管を拡張させて血流をよくするといった働きを、脳の血管でもしていると考えられる。

 そのような従来の機能性成分のメカニズムに対して、新しい説を唱えるのが、浜松医大の高田明和名誉教授。生理学、血液学、脳科学を専門に研究し、ストレス対策にも詳しい高田氏に聞いた。(聞き手はビジネス局企画編集部 阪田英也)

――そもそもGABAとは何なのですか。

高田:γ―アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)というアミノ酸の一種で、この頭文字をとってGABAと呼ばれています。動植物など広く自然界に存在する物質で、ヒトをはじめとする哺乳動物の脳や脊髄などの中枢神経に特に多く存在しており、抑制性の神経伝達物質として働いています。

浜松医大の高田明和名誉教授

浜松医大の高田明和名誉教授

 ドーパミンや、うまみ調味料でおなじみのアミノ酸であるグルタミン酸が、興奮性の神経伝達物質として働くのに対して、GABAは反対の働きをします。

 興奮した神経を落ち着かせたり、ストレスをやわらげたり、リラックスさせるなど、まさにストレス時代を生きる現代人に必須の働きをしてくれます。

 本来神経伝達物質は、抑制性と興奮性のバランスを保っているのですが、GABAが不足すると興奮性の神経伝達物質が過剰に分泌されることになり、リラックスできない状態が続いて、緊張を強いられることになります。

 GABAはもともと体内で十分な量がつくられているのですが、強いストレスにさらされると、それを緩和するために大量に使われるため、不足しがちになります。また、高齢になっても減る傾向にあります。

――GABAのそのような機能性が分かったのはいつごろですか。

高田:初めて抽出に成功したのは1950年。それから多くの研究がなされ、1961年にはGABAを主成分にした医療用医薬品が承認されています。

 一般に知られるようになってきたのは、1984年ごろ。GABAを付加したお茶の開発がきっかけです。カテキンやカフェインの成分量には変動がなく、グルタミン酸がほぼすべてGABAに変わるというお茶をつくることに成功。そのお茶を飲むことによる血圧降下作用が報告されました。

――GABAは血液脳関門を通らないため、食べ物で摂取しても脳には到達しないといわれています。

高田:そうすると、我々が脳機能に影響を与えるGABA効果について、どう説明すればいいのか困ってしまう。GABAを摂取することによって、血圧が下がる、コレステロールが下がる、恐怖心がなくなるといったデータは厳然としてありますからね。

 そこでGABAは、末梢の神経を抑制して、その求心神経の作用で中枢に効果をもつと考えたわけです。血液中に溶け出したGABAは腸管などに作用し、腸管から脳中枢に行く迷走神経系を刺激することで、リラックスなどの効果をもたらしていると。脳からの遠心系の作用ではなく、腸管からの求心系の働きとすれば説明がつきます。

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