「医療・健康トピックス」

GABA成分が働くメカニズムとは(後編)

高田明和浜松医大名誉教授に聞く

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2008年10月21日(火)

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 最初は血圧降下作用で脚光を浴びるようになったGABA成分。その後の研究で様々な機能性が明らかになってきている。なかでもストレス軽減作用は、現代人にとって待望の効用といえる。数々の有意なデータが裏付けるGABAの機能性について、前回に引き続き浜松医大の高田明和名誉教授に聞いた。(聞き手:ビジネス局企画編集部 阪田英也)

――GABAの働きについて、数々の研究成果が報告されているようですが、主だったところをご紹介ください。

高田:「GABAが脳波に及ぼす癒し効果」「GABAが心拍数に及ぼすリラックス効果」「GABAの抗ストレス作用による免疫力の低下抑制効果」、面白いところでは、「高所恐怖症男女らの吊り橋におけるストレスをGABAが抑制」があります。また、「GABAのストレスによる脳細胞の破壊を防御する効果」「GABAが学習行動に及ぼす好影響」「GABAが睡眠に及ぼす好影響」といった研究もなされており、GABAは研究者が非常に高い関心を持つ機能性成分といえます。

 まず、「GABAが脳波に及ぼす癒し効果」とは、リラックスしているときに現れるα波が、水を摂取したグループに比べ、GABAを70?摂取したグループで多く現れ、緊張しているときに現れるβ波の出現量が抑えられたというデータです。

浜松医大の高田明和名誉教授

浜松医大の高田明和名誉教授

 次に「GABAが心拍数に及ぼすリラックス効果」は、GABA100?摂取グループと何も摂取していないグループとの比較で、瞳孔の直径と心拍数を測定しました。興奮したり、緊張したりすると、口の中が渇いたり、心臓の鼓動が速まったり、冷や汗が出たりします。逆にリラックスすると瞳孔が狭まり、心拍数が下がることから、自分の意思でコントロールできない自律神経の働きを測ることで、GABAとリラックスの関係を調べたもの。瞳孔の直径は狭まり、心拍数は下がったことが報告されています。

 「GABAの抗ストレス作用による免疫力の低下抑制効果」は、水を与えたラットとGABAを与えたラットのグループを、それぞれ水に浸けて行動を制限し、ストレス下で低下する免疫成分の一つ、血中免疫グロブリンIgGの濃度を測定したもの。GABAを摂取したラットのほうが、ストレス状況下においても血中グロブリン濃度の低下が少なかったことから、GABAを摂取しているほうが、免疫力が下がらないということが分かりました。

 「高所恐怖症男女らの吊り橋におけるストレスをGABAが抑制」することも、免疫成分の濃度測定で実験観察しました。唾液中の免疫グロブリンIgAと、クロモグラニンA(CgA)の量を、吊り橋をわたる前と中間地点、渡りきった地点で測定しました。免疫グロブリンIgAはストレス下で濃度が下がり、クロモグラニンAは増加することがわかっています。実験では、GABA500?摂取後のほうが、摂取していないときに比べて、出発前、中間点、終了時とも、ストレスによる神経の昂ぶりが抑えられているという結果が得られました。  

 つまり、免疫グロブリンIgAの分泌量は出発前とほぼ同じで横這い状態、クロモグラニンAの放出量は、中間点で20%程度の低下がみられたのです。

 「GABAのストレスによる脳細胞の破壊を防御する効果」は、脳細胞がストレスによって少しずつ破壊され、そのため健忘症を引き起こすことがあるのですが、ラットを使った実験で、GABAの摂取が破壊防御に有効に働くことを示しています。

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