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破天荒人生のツケ――ジョン・デーリー

That incident ruined my whole career.(あの出来事がオレのキャリアのすべてを台無しにした)

  • 舩越 園子

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2008年10月23日(木)

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 米PGAツアーはフォールシリーズが真っ盛り。来季の出場権が得られる賞金ランク125位以内を目指して、ボーダーライン上の選手たちが激しく競り合っている。

 顔ぶれは実に多彩だ。若い選手もいれば、成績が下降してしまったベテラン選手もいる。かつてのメジャーチャンプも、ちらほら。過去のスターが現在は必死の形相でシード争いに挑む様子を間近に眺めていると、アスリートの世界の非情さとゴルフの世界の厳しさがひしひしと伝わってくる。

 メジャー2勝のスーパースターだったジョン・デーリーの姿もあった。シード権はとっくの昔に失っている。昨年も今年も過去の優勝者資格とスポンサー推薦だけに頼って試合に出ており、ラスベガスで開催されたジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズホスピタル開幕時の賞金ランクは231位。もはや優勝しない限り、3年連続でシード権のないシーズンを迎えることは確実。彼は切羽詰まった状況に身を置いていた。

 それでも、ツアーきっての飛ばし屋であるデーリーは相変わらずダイナミックなプレーぶりを披露した。大勢のギャラリーを引き連れ、毎ホール、ドライバーを握って、かっ飛ばし続けた。だが、そんな無謀な攻めが災いし、予選落ちとなった。
アテストを終えると、待ち受けるメディアの取材に応えることなく、そそくさと去っていくのがデーリー流。しかし、このときは珍しく足を止め、神妙な顔つきで記者たちに語り始めた。

 「なぜ、こんなに成績が悪くなったのだと思うか?」と尋ねられたデーリー。昔の彼なら「そんなこと知らないぜ。ゴルフなんて、いいときもあれば悪いときもある」という具合に笑い飛ばしていただろう。

 ところが、この日のデーリーは、彼らしからぬこんな一言を口にした。

That incident ruined my whole career.
(あの出来事がオレのキャリアのすべてを台無しにした)

 「あの出来事」は、昨春のホンダクラシックで起きた。カメラを隠し持っていたギャラリー女性がデーリーのバックスイングの途中にシャッターを切り、その音で不意を突かれたデーリーは慌ててスイングをやめようとした。しかし、その拍子に首から肩にかけての筋を痛め、大会を途中棄権する羽目になった。

 「あれ以来、オレのスイングはおかしくなり、成績はボロボロになってしまったんだ」

 確かに、デーリーの成績は下降の一途を辿った。スポンサーは次々に離れ、彼の胸や袖についていたロゴマークは、一時は12個もあったのに、今ではたった1つに減ってしまった。スポンサー推薦もなかなか得られなくなり、今年は欧州ツアーまで足を伸ばした。それでも米ツアーには17試合も出場できたのだが、10回は予選落ち、2回は途中棄権。

「一人の女性にキャリアをぶっ壊された」

 すべては事実なのだろう。気の毒ではある。しかし成績下降のすべてを、あの女性、あの出来事になすりつけるのは納得がいかない。

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