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日本とは何かを問い直す3冊

『頭にちょっと風穴を 洗練された日本人になるために』 廣淵升彦著 新潮社 1300円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2008年11月28日(金)

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『頭にちょっと風穴を 洗練された日本人になるために』 廣淵升彦著

『頭にちょっと風穴を 洗練された日本人になるために』 廣淵升彦著

『頭にちょっと風穴を 洗練された日本人になるために』 廣淵升彦著 新潮社 1300円(税抜き)

 国際ジャーナリストの著者が、豊富な体験をもとに日本の現状を文明批判する。確かに、日本は現在、閉塞感に押し潰されている。気分も下り坂、そんな気分を少しでも上向きにしようという気持ちが、行間に散りばめられている。小さな章に付けたタイトルが、工夫されていて楽しい。

 アイスクリームを食べられる国には民主主義が根付いている。百年ほど前にはアイスクリームは高級貴族線専用の食べ物だった。それを一気に大衆が食べられるようにしたのがアメリカ合衆国だった。アメリカはヨーロッパの階層社会に公然と反旗を翻し、誰でも自由にアイスクリームが食べられるような社会を創り上げていった。合衆国は民主主義を旗印にしている。

 では、タイトル通りに「洗練された日本人になるには」、という、項目を。いま、日本は国際的尺度から言うと、どんどん洗練から遠ざかっている。例えば、パリの高級レストランでは、きらびやかに飾り立てた女性たちが入店を断られたという話。腕に、高級ブランドのバッグをぶら下げているのに。

 高級レストランで女性たちがテーブルを囲んでいるということは、客待ちをしていることにほかならない。そのような女性たちの来店をレストランは固くお断りする、というわけだ。つまり、高級娼婦お断り、ということだ。

 ネコは30秒先のことしか見通せない。どうも、日本人の了見はここのところネコ並みになったのではないか、と著者は嘆く。

 本書は国際感覚豊かな著者の嘆き節に満ちている。その嘆きは1つひとつはもっともなのだが、放っておいてもいいような気もする。

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