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その「全能感」を投げだそう

2008年12月25日(木)

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 決断力。
 男らしい言葉であります。
 優柔不断。
 これもまた、男性を形容するのに相応しい言葉であります。

 矛盾はしていません。きっとこういうことです。優柔不断にだらだら結論を先送りした臨界点で、ドカンと決断する。

 どうも雄々しい男性は、結論はひとり長考の果てに出すものと決めつけているように思えます。

 考え抜かずあっさりと、もっと気楽にやっていいんですよ。

 仕事の場では出来ていると思うのです。
 報・連・相。
 それぞれの時点での結論を、揉んでいるわけですよね。

 でもプライベートとなると口を閉ざす。開いたとしてもイイコトしか言わない。奥さんの悪口や子供の愚痴を言ったとしても、そんな些細なことが問題になっちゃうような平和な俺ファミリーという枠組みありきの物語。

 翻って女はどうか。トイレで更衣室で給湯室で、結論そっちのけで話していますよ。
 家族の話、男の話。もう一人の男の話。さらにもう一人の男の話。ついでに昔の男の話。

 あわあわあわ。
 そんな話、上司に知れたらどうするのって?
 いいんです。彼女たちは、きっとどこかで知っている。

 たとえ家庭で恋愛でうまくいっていなくても、それは会社での評価になんら結びつかないのだということを。
 それにそんなことに上司が言及したのなら、それはセクハラだと糾弾できるってことも、知っているんです。

 もちろん、男はすべてこう、女は全部こう、という話をするつもりは、ありません。

 けれど一般に男性も、もっとプライベートを報・連・相してみたらいいと思うんですよ。
「いやあ俺、結婚しなきゃならなくなりそうなんだよね。既婚者なのに」
 とか。

 ホントにこんなことあるんだ、と、私はモニタの前で固まり、そして関連ニュースを探しました。みなさまも記憶にあるでしょう。のっぴきならないわけあって、結婚式場に放火しちゃった男性の話です。

 ある未明、結婚式場に火が放たれた。幸いけが人は出なかった。火を放ったのは、男。その日そこで式を挙げる予定の新郎だった。実は彼にはどうしても結婚できない事情があった。彼は既婚者だったのだ。いわく「式を延期して、妻か彼女かを選ぶつもりだった」。

 男は、妻とは離婚したことにして、彼女にプロポーズをしていた。知人を自分の父親に偽装するなどして、なんとかそれまでしのいできた。
 その結果の、現住建造物等放火と建造物侵入での逮捕、起訴。

 世の耳目を集めざるを得ない事件です。

 彼と彼女が出会わなければ、そこに式場がなければ、などなど、事件の芽を摘める可能性はいくらもあるでしょう。

 ここでは、彼がもし、いくばくかでも女々しければ、という見地で考察したいと思います。

 女々しければ。

 まずは、若い彼女にいい顔をしようとしなければよかったのです。

 「最初に言うべきだったよな」とはある壮年の既婚男性です。
「バッカだなーってたいていの人が思ったでしょう、あのニュース」
 まあ、そうかもしれませんが。
 で、最初に言っておけばよかったんですか。
 「それが最低限のマナーでしょ」と。
 既婚者だと知っての付き合いであれば、まあそれはそれで大変でしょうけれど、今回のような末路にはならなかった。

 でも、“最初”って?
 学生の頃は比較的はっきりしていましたね。「付き合ってください」と言って交際が始まっていましたから。
 でも大人はなんとなく付き合いが始まることはないですか?

 なんとなくだから最初がわからない。いつ言えと言うのでしょう。初めて目があった時?

「いや、そうは言わないけどさ。なんとなく話に登場させるんだよ『うちの妻が』なんてさ」

 うーん、そうですね。でも『こりゃもうちょっとで落ちるな』と思った時には、隠したまま突き進んだりしませんか?

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「その「全能感」を投げだそう」の著者

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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