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批判への逆襲――キャロリン・ビーベンス米LPGA会長

It is more than playing golf.(ただゴルフをするだけじゃ不足よ)

  • 舩越 園子

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2008年12月11日(木)

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 11月下旬に開催された米女子プロゴルフ協会(LPGA)最終戦のADT選手権で、キャロリン・ビーベンス会長が2009年シーズンに向けた方策を語った。

 ビーベンス会長といえば、9月下旬に報じられた外国人選手に対する英語テスト実施施策が方々からの大批判の的となったばかり。米メディアをはじめとする各国メディアは「外国人への差別」と書き立てたが、あの騒ぎは、そんなに単純な話ではない。

 米国人のビッグスター選手を欠き、国内では人気が低迷している米LPGA。上位に来るのは外国人選手ばかりで、今季の4大メジャーは、すべて外国人チャンピオンとなった。そんな状況ゆえ、ただでさえ米国企業がスポンサーになりたがらず、テレビ中継もナショナルキー局が離れていっている昨今、ツアーにとって頼みの綱は外国企業、とりわけ成長著しいアジア諸国だ。

 韓国、中国、シンガポール、日本といった国々は、米LPGAにとっては「金のなる国」。そうした国々からツアーに来ている選手たちに対して、会長自らが差別的な施策を講じるわけがない。

 それならば、英語テスト施策の目的は何だったのかといえば、米国内のスポンサーへのサービスのつもりだったのだ。プロアマにおけるアマチュアとの会話やアドバイス、ファンサービスを充実させ、スポンサー企業に喜んでもらって、さらなるスポンサードを獲得していくためには、外国人といえども英語ぐらいはしゃべってもらわなきゃ困るというのが会長の真意だった。

 だが、そんなことは知ったことかと言わんばかりに「差別的」との報道がなされた背景には、米LPGAと米メディアとの確執がある。ビーベンスが会長に就任して間もなかった06年シーズン開幕時、ツアー側が一方的な報道規制を打ち出し、米国の主要メディアが一斉に取材ボイコットをしたという出来事があり、以来、両者の間には溝ができている。要するに、あの英語施策は米メディアにとってビーベンス会長批判を打ち出す絶好のネタだったというわけだ。

 そうした経緯があったからこそだろう。冒頭の記者会見でビーベンス会長は上手な「逆襲」に出た。米LPGAはどうあるべきかという話をするにあたり、彼女はこんなフレーズを口にした。

It is more than playing golf.
(ただゴルフをするだけじゃ不足よ)

 どんなにゴルフが上手い選手を大勢集めても、ツアーというものは成立しない。

「ゴルフはエンタテイメントビジネスです」

 ツアーを運営していけるだけの資金が集められない限り、ビジネスとしては成り立たず、ツアーそのものが成り立たない。そして、外国人選手が上位を占める今だからこそ、さらには米国経済が未曽有の金融恐慌に喘ぐ昨今だからこそ「国境や文化を超えた成長と発展が必要。言語に対するポリシー然りです」。

 あれだけ世間から非難の声を浴びせられても、まったくひるまず、こうして言い返せるビーベンス会長は、あっぱれだ。どうしてこんなに強気で反論できるのか。そのワケは、彼女の反論に再びメディアや世間から反論が出たとしても、再び反論できるだけの理論武装が彼女にはできていたからだ。

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