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あなたは迷宮から抜け出せますか?

『今こそ知りたい資産運用のセオリー まず「投資の魔物」を退治しよう』

  • 本田 敬吉

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2009年1月6日(火)

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 金融・投資市場には魔物が巣くっているのではないか──。

 米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)危機に始まった金融危機と世界的な株式市場の暴落を目の当たりにし、誰しもそう感じざるを得ない。大津波のように世界を襲った株価暴落の前には「投資の銘柄選び」も「リスク分散」「長期投資」も無力に思えてしまう。

 本書は無数に出回っている投資指南本の類ではない。むしろそうした類本に対する「アンチテーゼの書」と言うべきだろう。著者は日経ビジネス オンラインの名物寄稿者。近著『ラーメン屋vs.マクドナルド エコノミストが読み解く日米の深層』(新潮社刊)では、エコノミストでありながら、アニメ、映画、政治、宗教まで題材にしてユニークな日米比較論を楽しませてくれた著者が、今度は投資・資産運用の基礎から実践の知恵までを説く。

 平明な論理で語りながら、豊富なデータに基づいて、「目から鱗」の結論に導いていく。その展開は前著と同様、軽妙かつ説得力がある。

魔物は私たちの心の中に巣くっている

「金利格差があれば外貨投資で勝ち越せる」

「少子高齢化の日本経済は長期にわたって低成長、だから円安は不可避」

「投資のプロに資産運用を任せればリターンが向上する」

「自分が住むために買うなら借金もよいが、投資目的で借金してマンションを買うのは高リスク」

「家賃の支払いは無駄金だから早く住宅を買うべきだ」

「高度な金融工学に基づいたデリバティブを組み込んだ金融商品は投資リターンを向上させる」

 こうした世間に流布する通俗的なイメージは事実に照らして検証すれば、いずれも根拠のない「トンデモ論」だと喝破する。

 根拠がないにもかかわらず、そうしたトンデモ論はなぜ流布するのか。著者は「すべて投資の迷宮であなたを惑わす“魔物”の仕業だ」と言い切る。そして「最も手強い魔物は、ほかでもない私たちの心の中に巣くっている魔物だ」と読者に迫ってくる。

 さて、魔物の正体とは何だろうか。それは読者自身でお読みになっていただくまでの楽しみとして、ここでは語らずにおこう。

レバレッジを効かせて何が悪い!

 もっともここまでの内容でとどまれば、エコノミストらしい「批判の書」ではあるが、それだけでしかない。批判はできるが、具体的にどうしたらよいのか分からないというのは、評論家にはよくあるケースだ。ところが著者はアンチテーゼでは終わらない。エコノミストの領域を突き抜けて、個人投資家としての実践の知恵に踏み込む。

 経済が低成長で株価が高騰と暴落を繰り返す今日、長期的な投資リターンを向上させるにはどうしたらよいか。外貨投資や収益不動産(マンション)投資のタイミングを知るための大局的な高値・安値はどうすれば見抜くことができるか。など、マクロ・エコノミストらしい知識と個人投資家としての経験の双方に裏づけられた実践的な知恵が提示される。

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