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次に生まれるならあなたは、男、それとも?

2009年1月22日(木)

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 小学生の頃のことです。国語の時間。反対語を書きなさい、という課題がありました。
 長い⇔( )い
 重い⇔( )い
 熱い⇔( )い
 こんな感じです。

 ああ、はいはいこういうことねと、そつなく、「短」「軽」「冷た」と文字を埋めていくところですが、近くの席のタニ君は、「長くな」「重くな」「熱くな」と、狭いスペースに律儀に文字を入れていて、そのテクニックも発想も、すごいなと思ったものでした。

 さて近ごろはどこでどんな男性と向き合っても、この人って男らしいのかしら女々しいのかしらと思ってしまいます。
 思われる方は迷惑でしょうね。すみません。

 でも、それを繰り返しているうちに、どうも自分の物差しが、歪んでいたような気がしてきました。そう思わせてくれたのは、やはり男性です。感謝します。

「僕は謝りますよ。彼女とケンカしたら。僕が悪くなくっても」

 そう言い切った彼は20代。職業はアーティスト。ちょくちょくヘアスタイルを変え、指輪なんかもしちゃうお洒落さん。で、妙にフレンドリー。

 今、ケッと思った方。読むの止~めたと決めた方。ちょっと待ってください。

 私が最初に抱いた印象も、近いものがありました。彼には申し訳ないのですが。というのも今書いたようなルックスから想像される女々しさの度合が、私の好きな女々しい男の範疇から、半歩、いや、大きく一歩、外れているような気がしていたのです。

「だって謝ってそれですむなら、いいじゃないですか」

 それですむなら確かに悪くはない、と私も思う。
 けど、自分が悪くないのに謝るのって、ちょっと、癪と言うか、軟弱と言うか、女々しいを通り越して、何と言いますか、アレじゃないですか?

 むしろ自分の方が圧倒的に悪いのが分かっていても、つい意地を張って謝らないなんてことの方が、あるように思えます。

「意地? 張らないです。だって意地って、誰かのために張るものでしょう。自分のために意地張るなんて意味分かんないです」

 ?
 誰かのためにって、どういうことですか。

「例えば僕がAって人に対して怒るとしますよね。それって別に僕が怒りたいからすることじゃないんです。他にいる、Bって人の、名誉だったりプライドだったり、そういうものを守るために、怒るっていうパフォーマンスをするんです」

 意地を張るのも、怒るのも、誰かのため。
 では、ケンカして謝るのは?

「彼女のため。ていうか、自分が悪いと思ったら、僕はケンカしないです。ケンカになりようがない」

 言っていることは、日本語として理解できる。
 しかし、こんな考え方をする男がいたのか、という驚きが隠せない私。
 これは女々しいのか? いや、違うような気がする。

「でね、話が戻りますけど、僕は彼女とケンカしても、別にその場で勝ちたいとは思わないんです」

 彼女のことは、どうでもいいってことですか?

「いやそうじゃなくて。ケンカに勝ちたい人って、その場で優位に立ちたい人じゃないですか。でも僕はそのケンカは早く終えて、その後をどうするかを考えたいんです。これって、相手のことを見くびっているわけじゃなくて、やっぱり認めているってことだと思うんですよ」

 つまり、彼女と続くその後のことを思うと、例え相手に理由があってのケンカでも、謝るなんて、些細なことだと?

「そうです」

 でも、そんなに簡単に謝っちゃったら、彼女、「ほら私の方が正しかったじゃない」なんて言いません?

コメント9件コメント/レビュー

私は33歳既婚男性ですが、思考いや嗜好としては、コラムに登場した、20代さんに近い考えですね。とはいえ、嫁が男らしいので(笑)「謝ればいいってものではない。 悪くないのに謝るのは、逆に失礼だ!」といって怒ります。男女の仲は難しいので、楽しいです。ちなみに、そんな夫婦ですが、生まれ変わるなら私は男に、妻は女になりたいといっています。ふーむ。(2009/01/23)

「女々しい男でいこう!」のバックナンバー

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「次に生まれるならあなたは、男、それとも?」の著者

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私は33歳既婚男性ですが、思考いや嗜好としては、コラムに登場した、20代さんに近い考えですね。とはいえ、嫁が男らしいので(笑)「謝ればいいってものではない。 悪くないのに謝るのは、逆に失礼だ!」といって怒ります。男女の仲は難しいので、楽しいです。ちなみに、そんな夫婦ですが、生まれ変わるなら私は男に、妻は女になりたいといっています。ふーむ。(2009/01/23)

喧嘩する時、理論武装して相手の逃げ道を全部潰して絶対的勝利を得ないと気が済まないタイプ、と言う方がいらっしゃいますが、コラムに出てきた「自分が悪くなくてもすぐ謝る男性」が女々しいとしたら、喧嘩に勝って優位に立ちたい女性は男らしいと言う事になるのでしょうか。違いますよね。然し「どんな理不尽を言ってもすぐ謝る」は、何度もやると「私の話を真剣に聞いてくれてない」と責められますので「今度から喧嘩の時は早めに折れてみよう」と思った男性はご注意を。そこで「そんな風に見えたのなら謝るよ」と簡単に謝ると更にこじれますので更にご注意を。(2009/01/22)

男らしさ女らしさという概念は、光と影みたく瞬時にポンと生まれて、その瞬間から対立しているようなものではなくて、言動だとか生活だとか、人間を構成する雑多な要素を一つづつ取り出しては経験則(こういう手合いは男or女に多いよね)と社会の要請(男or女はこうでなきゃね)で分類していった結果なわけですから、両立できる(両方の要素を持っている人がいる)のは、考えてみれば当たり前なのかもしれませんね。言葉面だけは光と影みたく明確で対立しているので、勘違いしがちではあるけれど。(2009/01/22)

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井上 礼之 ダイキン工業会長