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新しい科学が生まれるとき

『無駄学』西成活裕著 新潮選書 1000円(税抜き)

  • 松島 駿二郎

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2009年1月16日(金)

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『無駄学』西成活裕著

『無駄学』西成活裕著

 本欄でも紹介した『渋滞学』の著者の新作である。旅館やホテルなどで、いかに大量の食糧が捨てられていることか。その捨てられた食べ物をそっくりアフリカにテレポートしたい。すると何千何万の子供たちが飢餓から救われる。

 そんなことを考えているときに新しい学問を著者が提唱した。曰く「無駄学」。

 トヨタとかコンビニでは、かんばん方式、ジャストインタイムといった、無駄を省く方式が発明され、成功を収めてきた。

 本書を読めば、社会には無駄が偏在することの驚かされる。もちろん、かんばん方式やジャストインタイムについての丁寧な説明もあるが、その無駄を省いたトヨタでさえ、いまや大赤字を記録している。もちろん、そういった記述も興味深いのだが、いちばん面白かったのは社会や過程に溢れる無駄の話だった。

 冷暖房の無駄は、設定温度によって大きく違ってくる。著者は一度で良いから、真夏に都内の冷房装置を一斉にストップさせることを提唱する。

 一般家庭の消費電力の2割を冷蔵庫が占めているそうだ。冷蔵庫の中身をジャストインタイム方式で、必要最低限で押さえると、当然、消費電力の無駄は省ける。掃除機は、フローリングの場合は弱で使うこと。強で稼働させると数倍の電力消費となる。

 またコンピューターについて、実際に使っていて、まったく使わない機能がたくさんある。機能を絞れば、全体のコストは格段に安くなる。

 電子メールは便利だが無駄も多い。あの殺到する迷惑メールは消去するだけで時間の無駄。もちろん、迷惑メールを遮断するソフトがあるが、迷惑メールの遮断ソフト会社が、自社製品の売り上げを増すため、大量の迷惑メールを送付しているのだという噂もある。

 迷惑メール大量送付ソフトがあるというが、いかにも同一ソフトからのメールであるな、と思える迷惑メールの存在に、最近気が付き始めたところである。

 最近の無駄学の成果は3Rだという。リデュース、リユース、リサイクルの3Rである。これなら明日から取り組めそうだ。

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