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理不尽で利己的な『アレグリアとは仕事はできない』
~ったくチャラチャラしやがって!

2009年1月21日(水)

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アレグリアとは仕事できない

アレグリアとは仕事できない』津村記久子著、筑摩書房、1400円(税抜き)

「おまえなあ。いいかげんにしろよ! 何分休むんだよ!」

 主人公のミノベは、平手でシバキあげる。何度も。「働かないやつは死ね!」とまで。

 ちかごろ部下や後輩にイライラし、ぶっ叩きたくなった人には、ぜひ読んでほしい小説だ。溜飲が下がるわけではない。が、読後は心のコリがすこしほぐれるだろう。わかってもらえないこと、理不尽な扱いに怒っているのは、世界で自分ひとりだけではない、と知ることができるからだ。

 拳骨で殴りつけようとも、うんともすんとも答えようとはしない。すさまじい職場場面からはじまるこの小説。無表情に殴られているのは、「アレグリア」という、実は高機能のコピー機の商品名で、こいつはコピー機のくせに、イジワルな飼い犬のように、人によって態度を豹変させるところがある。

忙しいときほど働かない「彼女」

 舞台となるのは地質調査会社で、ミノベさんの仕事は、取引先に出す資料の製本。地質調査の会社といっても、どんなことをするのか、彼女は理解しているわけではないし、求められてもいないから、余計なことは考えたりしないでいる。ミノベさんはこれといって特色のない、フツーのOLだ。

 大急ぎで山ほど複写しないといけないときほど、アレグリアは止まってしまう。ちょっとも働こうとしない。残りが十分あっても「用紙切れです」と表示し、ロール交換してやらないかぎり、動こうとはしない。そういうときに、ミノベさんはこういうのだ。

「あいつはぜいたくです。環境のことも何にも考えちゃいない。自分が巻き取りにくくなったらもう使えないと言う、利己的なやつです」

 使い勝手は悪くとも、昔のコピー機のほうがよかったのにと思う。それでも、誰に対しても態度が同じであったならガマンもできた。若い男子がふれると、しゃきしゃきと動く。エライさんの前では、高機能ぶりをアピールする。さりげなさが鼻持ちならない。

 コイツは性悪オンナだ。

 ミノベさんが敵意を燃やしても、テキはコピー機だけに、うんともすんともいわない。ミノベさんは、自分が見下されているかのようで、怒りを募らせる。

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