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農業や経済における“オーガニックなシステム”を次世代に

「鴨川和棉農園」(千葉・鴨川市)に集う人々(3)

  • 若井 浩子

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2009年2月6日(金)

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 2008年の2月、鴨川和棉農園とオーガニックコットンのブランド「メイド・イン・アース」が協働製作した有機和綿100%のマフラーが、ブランド直営店「ホーム・ルーム自由が丘」(東京・世田谷)の棚に並んだ。

 「僕が田畑健さんに最初に会ったのは2002年。テレビで彼の活動を知って、和綿の種を譲ってほしいと連絡したのです」とメイド・イン・アースを運営する前田剛さんは語る。

鴨川和棉農園とメイド・イン・アースが協働した和綿マフラー。生成の白と茶綿の淡い茶色の2色がある。価格は2万4000円(税別)だが、栽培から糸紡ぎ、織りをまでを換算しても時給はたったの600円だ。

鴨川和棉農園とメイド・イン・アースが協働した和綿マフラー。生成の白と茶綿の淡い茶色の2色がある。価格は2万4000円(税別)だが、栽培から糸紡ぎ、織りをまでを換算しても時給はたったの600円だ。

 前田さんがオーガニックコットンに関わるようになったのは、広告製作会社を経営する中で綿製品の持つ問題──農業の実情や製品の品質、環境問題などに触れたことだった。平成7年(1995)にメイド・イン・アースを設立し、輸入オーガニックコットンを扱い始めた。

 「当時は綿と言えば輸入物しか知りませんでした。そんな中、田畑さんを知って、活動にとても意義を感じました」(前田さん)。

 「種のことで連絡をくれた前田さんと何度も会って話をするうちに、『和綿プロジェクト』として、何か製品を作って一般の人にも意識してもらおうということになったのです」(田畑さん)。

発案から5年──手紡ぎ、手織りの100%和綿マフラー

 しかし、素材やアイデアがあるからと言って、マフラーの企画はトントンと進んだわけではなかった。滑り出しから利益を求められる企画ではなかったし、そもそも和綿糸の紡ぎ手や織り手が少ない。企画への共感がなければ協働は成り立たないのだった。

 「紡ぎは以前ワークショップに参加してから本格的にやり始めた方にお願いしてやっていただけることになりました。織り手の方もつてを頼りにようやく見つけました」(田畑さん)。

 協力者として参加した紡ぎ手の1人が、今回のワークショップで指導をしていた谷田明子さんだ(前回参照)。マフラー製品化については、理想的な質感や風合いを出せるよう試行錯誤があった。

 「プロジェクトのお話をいただいのは5年前だったと思います。製品素材として紡ぐわけですから、糸の規格もテストしながら決めて、最終的に200メートルが15グラムになるように紡ぐことになりました」(谷田さん)。

時給600円換算でもマフラーの値段は2万4000円

 そうして完成したマフラーは綿の色そのままの生成と淡い茶色の2色。素朴という以上に繊細でオシャレ、しかも冬温かく夏涼しいという和綿ならではの風合いが心地よい。そして値段は2万4000円(税別)。

 これを高いと思うか安いと思うかは買う人次第だ。ヨーロッパブランドの何万円もするマフラーと比べれば、この値段に正当な意味があることだけは事実だ。

 「和綿の値段はインドやエジプトから輸入綿に比べると10倍以上です。それでも生産コストを換算すると時給は600円なのです」(田畑さん)。

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