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番外編:ボクシングに人生の諸問題を学ぶ

「スターウォーズ」と「モーターシティコブラ」と「悪魔王子」と

  • 岡 康道,小田嶋 隆,清野 由美

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2009年2月13日(金)

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(アツシさんって何者? 前回から読む

岡 敦氏

岡 敦氏 (写真:大槻 純一、撮影協力:「Cafe 杏奴」)

アツシ 古い人間だな、と自分でも思うんですが、僕はスポーツに人生を学んじゃうところがあるんですね。特にボクシングとかには、人生を学びますよね。学ばないですか。

小田嶋 ボクシングは俺、大好きですよ。学ぶかどうかはともかく。

アツシ 80年代のミドル級スターウォーズって知ってます?

小田嶋 レナードとかデュランとか、ってやつか?

アツシ そうそう。マービン・ハグラー、トーマス・ハーンズ、シュガー・レイ・レナード、ロベルト・デュランという4人のボクサーたち。もし時代がずれていたら、それぞれ10年間、無敗の世界チャンピオンだったんじゃないか、と思われるようなやつが、なぜか同時代に4人集まっちゃったんです。

 それで何度も対戦しているの?

アツシ そうそう。10年間かけて4人が総当たり戦を組むわけですよ。4人とも、その4人同士でぶつかるとき以外は負けないんです。それを10年間続けるという。

コラムニスト 小田嶋隆氏

コラムニスト 小田嶋隆氏

小田嶋 そういう時代があったよね。

アツシ あった。それがミドル級のスター選手たちだったもので、ミドル級スターウォーズと呼ばれているんです。あれは素晴らしかったですね。人生への向き合い方とか、あるいはキャラクターの違いみたいなものが、それぞれに色濃く出ていてね。ああ、世界はこうやってキャラクターの違う人間同士が集まって星座をつくっているんだ、みたいな、そういう何かしらの世界観を学んじゃいますね。

遠い遠い昔、「スターウォーズ」がミドル級にあった

 僕の友達にボクシングの好きなやつがいてね、その80年代のミドル級スターウォーズで“石の拳”といわれた・・・・・・誰だっけ?

小田嶋 ロベルト・デュランね。

 デュランと何だっけ、もう1人。3回ぐらい戦っている。

アツシ レナードね。

 レナードか。その試合のビデオが見たいと言うから「確か弟が持っていたと思うよ」ってアツシに連絡したんだよね。そうしたら「何回目の戦い?」って即座に聞かれて。ああ、この入れあげ方は本物だな、と思いましたね(笑)。

アツシ いや、今のボクシングをテレビで見るんだったら、ミドル級スターウォーズのビデオを見た方がいいですよ。

クリエイティブディレクター 岡 康道氏

クリエイティブディレクター 岡 康道氏

 すごい?

アツシ すごい。だってロベルト・デュランというのは、もともと70年代を代表するボクサーなんだからね。70年代の10年間で誰が最も優れたボクサーかと言えば、モハメド・アリと言う人もいるかもしれないし、ジョージ・フォアマンだと言う人もいるかもしれないけど、やっぱりデュランでしょう。デュランというのはですね、パナマのですね―― こんな話をしていいのかな。

―― いいです。

アツシ パナマの貧乏人の子供なんですよ。観光客を相手に、帽子を前にぽんと置いてダンスを踊って見せて金をもらって食っていた、と、そういうやつだったんですね。ただパンチ力だけはものすごくあって、あの馬を倒せるか、というような賭けをして、実際に馬を殴り倒したという伝説を持っているんです。

 彼がなぜボクサーになったかといえば、金持ちの家に木があって、果物がなっていたんですね。それを盗みに行こうとして、塀を越えて入って行って捕まっちゃったんですよ。ところがその金持ちがなぜかボクシング好きで、じゃあ、俺がマネジャーをやるから、お前が選手になれ、という成り行きで、デュランを選手に育てたというんです。

小田嶋 漫画みたいな話だよね。

コメント3件コメント/レビュー

この対談シリーズ、大好きです。 祝、単行本化! その際には、前回のメインテーマの「インポテンツの時代」を立たせて、もとい、えーっと feature して下さい。 できたら聴覚的にも楽しみたいので、CD化もご検討を! 大人買い、しまっせ。 (2009/02/13)

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この対談シリーズ、大好きです。 祝、単行本化! その際には、前回のメインテーマの「インポテンツの時代」を立たせて、もとい、えーっと feature して下さい。 できたら聴覚的にも楽しみたいので、CD化もご検討を! 大人買い、しまっせ。 (2009/02/13)

楽しくも懐かしすぎて思わず昔のVHSを探して再生してしまいそうになる話ですね。丁度今のボクシング界がお話のあったハメドスタイルの一世風靡が一巡して"その後"のスターが軒並み下り坂や引退といった一種空白状態にあるもので、尚更往時が懐かしくなりました。"シュガー"モズリーもレナードの域ではないですし(マルガリート戦は流石の貫禄でしたが)、メイウェザーも引退してしまいましたしね。パッキャオやクリチコ兄弟らボクシング界のエスニックらの活躍もいいのですが、やはり80年代やのミックスアップは別物ですね。思えばボクシングに限らずサッカーやF1その他スポーツがうまくビジネスと折り合えていたし、何より情報が適度に少なかったあの頃は殊更に特別だったかもしれません。ノスタルジィのフィルタを介さなくてもこれだけ鮮烈に残るものがある訳ですから。(2009/02/13)

面白いんですが、Feedbackでチェックする項目がなくって困ります。だって、「参考になった」わけでもないし、「ぜひ読むべき」かっていうとそうでもないし。でも悪魔王子はみてみたいし。でも、単行本化計画進行中!がうれしいです。(2009/02/13)

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