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「怒り」と「叱り」の不等式

「お前!」の先にゴールはありますか?

  • 鈴木義幸

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2009年2月23日(月)

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 みなさんの職場に、いつも不機嫌そうな人や、しょっちゅう怒っている人はいるでしょうか。

 ご存知のように「怒る」と「叱る」は違います。怒るというのが感情的反応であるのに対して、叱るのは理性的対応です。今回は「怒る」と「叱る」をそれぞれ分析して、すべきこと・すべきでないことを考えてみたいと思います。

みるみる顔が赤くなり……

 実は、しょっちゅう怒っている人は、昨日今日だけ怒っているわけではないのです。極端にいえば、怒っている人は、もう3年か4年ぐらい、心のどこかがずっといらついているわけです。

 言い換えれば、“怒りのマグマ”がどろどろと、その人の中に溜まっている。これは、日々怒るための“着火剤”を探して歩いているような状態といえます。そして、その着火剤に接すると、「ドカーン!」と感情をぶつける。本人としては、この爆発によって、精神的につじつまを合わせているのです。

 こういう人が周囲に一人でもいると、職場のムードは一気に悪くなります。みんな腫れ物に触るような感じになる。

 最近、電車に乗っていても、いらいらしている人が増えた印象があります。ぎゅうぎゅう詰めの通勤電車に乗っている人々の表情を見ると、一触即発の雰囲気ですね。ちょっと堤防が決壊したら、殴りあいの喧嘩が起きそうな感さえあります。

 電車を降りてからも怒っている人を見かけます。先日、JRの駅の改札で、急いでいたスーツ姿の中年男性が「スイカ」(ICカード)の“タッチ&ゴー”に失敗して、ゲートにぶつかりました。

 冷静に一歩下がって、もう一度スイカをぴたっと読みとり機にかざせば、ゲートは開いて男性はすぐに出られたことでしょう。ところが、後ろに並んでいた若い女性が「ちっ」と舌打ちをした。

 みるみるうちに男性の顔は赤くなり、「なんだ、このやろう!」。スイカが入った定期入れを頭よりも高いところに振りかざし、それを思いっきりタッチの部分に叩きつけました。「バン! バン! バン!」と3回も。まだよかったのは、男性が怒りを女性でなく機械に向けたことでした。

 おそらく男性は、スイカで引っ掛かったことや女性が舌打ちをしたことだけに怒っていたわけではありません。自分をどこか不遇に扱う上司や会社や世間など、その他のことに対して鬱憤が溜まっていたのだと思います。とばっちりを受けたスイカが不運だった。

 私たちもたまに理不尽な怒りをぶつけられてしまうときあります。そういうときは、「あー、“スイカ役”になったんだな」と思うことが得策です。怒っている真の理由はみなさんにではなくて、他にある可能性が大なのですから。家庭のこと、上司のこと、同僚のこと、などなどで溜めこんだ負の感情が運悪く爆発した。冷静にそう考えてみる。

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