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上司に「最近どう?」と言われて、ムっとしませんか

2009年3月19日(木)

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 部下に「最近、どう?」と、やたらに声をかける上司がいる。大抵の場合、この手のタイプは声が大きく、歩くのが速く、気が短い。そして「俺は部下のことを気遣っているし、状況も把握している」と自負している、自称「コミュニケーション上手上司」だ。

 でも、
 「最近、どう?」
 って言われても、
 「いや~、調子が悪くて…」
 などと答えたら、ヤル気がないと思われてしまいそうだし、
 「絶好調です!」
 というのも、なんだかお調子者のようで気が引ける。

 その結果、大抵の部下たちは
 「まぁまぁです」「はい、頑張ってます」
 と答えるわけだ。

「はい、元気です」と答えはするけれど…

 ましてや、本当に調子が悪い時や髪振り乱して一心不乱に仕事に取り組んでいる時に、
 「最近、どう?」
 と聞かれたら、「アナタ、この状況が分からないわけ?」と突っ込みたい気持ちを必死に抑え、
 「まぁまぁです」
 と答えることだろう。

 私自身、企業に打ち合わせなどで出向いた時に、「最近、どう?」「調子はどう?」と声をかけられることがある。たまたますれ違った、面識のある“おえらいさん”が声をかけてくれる場合もあれば、「河合さんが打ち合わせで来てますよ」と聞いて、わざわざ顔を出してくれる場合もある。

 どちらのシチュエーションであっても、「最近、どう?」と言われると、なぜかがっかりする。そして「どうって、アナタの部下と今、必死に仕事してるじゃないですか」と心の中で思いながら、「はい、元気です」と、当たり障りのない笑顔を浮かべるのである。

 おそらく「最近、どう?」と言う上司は、何とかコミュニケーションを取りたいと思って声をかけているのだろうし、「なんで俺から話しかけなきゃいけないんだ」などと、ふんぞり返っている上司よりは100倍マシなわけだ。非難するのも気の毒な気がしないわけでもない。

 だが、なんともいえない心地悪さが「最近、どう?」という声かけには存在している。そこで、今回は「上司と部下の、本物のコミュニケーション」について考えてみようと思う。

 これから紹介する経営者A氏の話を、あなたはどう思うだろうか? 

 A氏は従業員500人を抱える、金融商品を扱う企業のトップだ。彼は社員に声をかける際に気をつけていることが1つだけある。それは「社員たちの仕事の進み具合を見て、声のかけ方を変える」ということだ。

 例えば、仕事にやたらと励んでいる社員には「奥さんは元気か?」「子供はいくつになった?」といった具合に、あえて家庭のことを聞く。A氏いわく、「他人から見て一生懸命やっていると思える人は、放っておいても問題ない。心配なのは、一生懸命やりすぎて疲れ果ててしまうこと」だとか。

 人間は仕事、家庭(あるいは恋愛)、健康という3つの幸せのボールを持っていて、どのボールが地面に落ちても、幸せになれない。

 前回の記事「私は50人の部下のクビを切った」に、読者の皆さんからいただいたコメントの中に、仕事だけにすべてを求める風潮を危惧するご意見があった。

 実際に人間は、仕事だけやっていても幸せになれない。仕事、家庭、健康という3つのボールを落とすことなく回し続けて、初めて幸せを感じたり、満足感が高まるのだ。

 ところが大抵の部下たちは、調子よく高いところまで投げられたボールに夢中になって、他のボールを落としてしまうことがある。元気な部下を育てるには、3つのボールをうまくジャグリングし続けられるようなコミュニケーションをすることが大切だというのだ。

コメント7件コメント/レビュー

「最近どう」上司、まさしく私のことです。気を使いたいのにどう声をかけていいかわからなかったのです。この声がけで「忙しいですよっ!」と半切れされたことがありました。そう、相手の状況を普段から良く見て声をかけなくてはならない、当たり前のことを自分の忙しさを言い訳にしてきちんとしていかなったことに気づけました。ありがとうございました。(2009/03/28)

「ストレスで成長する!~“元気力”のある“健康職場”を目指して~」のバックナンバー

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「上司に「最近どう?」と言われて、ムっとしませんか」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「最近どう」上司、まさしく私のことです。気を使いたいのにどう声をかけていいかわからなかったのです。この声がけで「忙しいですよっ!」と半切れされたことがありました。そう、相手の状況を普段から良く見て声をかけなくてはならない、当たり前のことを自分の忙しさを言い訳にしてきちんとしていかなったことに気づけました。ありがとうございました。(2009/03/28)

普段から「おはよう」「お疲れ」「お先に」の挨拶さえない上司ばかりなので、席にいることすら気付いてもらえていないのではと思うほど。「最近、どう?」でも声を掛けられれば嬉しいです。こちらに余裕があればそこをきっかけに「それが...」と聞いてなくても答えますよ(笑)個別の声掛けももちろん嬉しいと思いますが、そのときの状況によって、すごく忙しそうだったら「悪いけど頼むね」と言ったように返答しなくてもいいような内容で振ってくれれば「はい!」と笑顔でがんばります!(2009/03/27)

「最近どう?」という問いかけがあるだけマシかもと思ってしまったり。ないよりはある方がいいし、できれば更に踏み込んで気配りができる間柄の方がよりいいし、人間の欲求は天井知らずなところがありますよね。今は職場で会話が全くないので「最近どう?」でもいいから気にして欲しいです。非正規社員の悲哀。(2009/03/23)

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川野 幸夫 ヤオコー会長