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「いちおう結婚」社会の脱家族論

超高齢時代「おひとりさま」生活のすすめ--上野千鶴子氏(後編)

2009年3月26日(木)

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 高齢者のひとり暮らしの選択、「おひとりさま」は、同居による家族介護が互いにストレスを生むリスクを避けるために行われているようだ。前編では上野千鶴子さんに、日本の介護の実情と高齢者の単身の理由をデータや事例をもとにお話いただいた。

 後編では、介護を通じて現在の家族関係はどのように変化しているのかを伺った。また、自立した生活を送る上で欠かせない介護保険制度が直面している危機を踏まえ、ひとりで生きていく術について尋ねた。

--高齢者のひとり暮らしには「社会的に孤立して、寂しい」というイメージがありますが、前編で、ひとり暮らしを選択するほうが幸福度も高いことがわかりました。「おひとりさま」を選んだ人は、仮に孤独を感じることがあっても、社会的につながる関係性や資源を持っていると言えそうですね。

上野千鶴子(うえの・ちづこ) 東京大学大学院教授。1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了、平安女学院短期大学助教授、シカゴ大学人類学部客員研究員、京都精華大学助教授などを経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は女性学、ジェンダー研究。著書に『家父長制と資本制』『生き延びるための思想』(岩波書店)、『ナショナリズムとジェンダー』(青土社)、『老いる準備』(学陽書房)、『おひとりさまの老後』(法研)『ニーズ中心の福祉社会へ』(中西正司と共編著、医学書院)など多数。

上野千鶴子(うえの・ちづこ) 東京大学大学院教授。1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了、平安女学院短期大学助教授、シカゴ大学人類学部客員研究員、京都精華大学助教授などを経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は女性学、ジェンダー研究。著書に『家父長制と資本制』『生き延びるための思想』(岩波書店)、『ナショナリズムとジェンダー』(青土社)、『老いる準備』(学陽書房)、『おひとりさまの老後』(法研)『ニーズ中心の福祉社会へ』(中西正司と共編著、医学書院)など多数。

上野:いま地方自治体は、地域でひとり暮らしをしている高齢者の存在をきちんと把握し、民生委員の定期訪問を行うなど、きめ細やかな対応をしています。自分の担当する地域から孤独死が出るのを防ぎたいと思っているからです。かえって同居家族がいると、その対象に入りません。

 吉田太一さんという遺品整理屋をされている方のデータによると、孤独死でいちばん多いのは、50代から60代の単身男性だそうです。

 つまり介護保険の第一号被保険者の対象にならない層です。こういう人たちが社会的に孤立すると、さまざまな制度からこぼれ落ちて、どこからの救済の手も及ばなくなります。

耐えに耐えてからの離婚で何も残らず

--なぜ、息子世代の孤立が起きているのですか?

上野:まだ働けるので生活保護の対象にもならず、年齢的にもまだ介護保険制度の及ばない“谷間の層”は、リストラなどがきっかけで家族崩壊してしまい、実家とも縁遠くなった人たちが増えているからです。

 家族崩壊の1つの形が離婚です。いま離婚率が上昇していますが、日本人の男性は離婚後、離別した妻や子どもとの関係が完全に切れ、社会的に孤立するケースが多いのです。

 理由ははっきりしていて、夫婦の仲が完全に壊れてからようやく離婚にいたるためです。離婚申し立ては、妻側からが多いのですが、妻が耐えに耐えて、受忍限度を超して、ブチ切れないと離婚まで話が進みません。日本では両者の合意にもとづく協議離婚が多く、慰謝料と養育費の取り決めのない場合もあり、何ももらわずに妻は離婚します。

 慰謝料と養育費の取り決めがあった場合でも、支払いは半年や一年もすると滞ります。これはデータから明らかになっています。別れた夫からは仕送りもないし、離婚にいたる葛藤がありますから、妻は子どもを夫に会わせない選択をします。

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