• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

タイトルでひっかかるあんたが悪い!?~『エア新書』
石黒 謙吾著(評者:清田 隆之)

学研新書、740円(税別)

  • 清田 隆之

バックナンバー

2009年4月1日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

評者の読了時間2時間00分

エア新書──発想力と企画力が身につく“爆笑脳トレ”』 石黒 謙吾著、学研新書、740円(税別)

『さおだけ屋が教える100の品格』

 新書の売り場に行くと、似たようなタイトルの本に数多く出くわす。いや、この百花繚乱の時代、本当は様々な書名が踊っているのだが、ついパターン化されたものに目が行ってしまう、といった方が正確か。

 冒頭に挙げた書名は、言うまでもなくデタラメの創作である。しかし、“新書っぽさ”だけは伝わるのではないか。僕も以前、『○○な若者たち』というタイトルが書棚を賑わせていた時期に、その状況自体をネタにした架空のブックレビューを作ったことがあるが、こういったパロディは、元ネタが浸透していないと成立しない。

 そこに来て「エア新書」である。これは、元々はネット上にあった、タイトルと著者名を入力すれば自動的に新書風のデザインで表示されるジェネレーターだが、素人の投稿ネタはイマイチなものばかり。それならばと、長年書籍の編集に携わっている著者が、プロの腕前を見せてやろうと書き下ろしたのが本書だ。

〈口元曲げれば日本が変わる --斬新なリーダー論 麻生太郎〉

〈バカの品格 --三人寄れば文殊の無知 羞恥心〉

〈共生力 --マイナーな昇り目とメジャーな落ち目 はるな愛&松浦亜弥〉

 ページをめくれば、こうした架空のタイトルがレイアウトされた新書の表紙と、5本の見出しが踊る裏表紙がひたすら続く。その数100作品。もちろん、ただそれだけに終始しているわけではない。

編集者がバラすタイトルの付け方

〈「メイン」と「サブ」(タイトル)の関係は補完し合う関係が基本。たとえば、「メイン」が体言で単語言い切り方向ならば、「サブ」は用言で柔らかく噛み砕く方向、もしくはその逆。あるいは、呼びかけとキーワードの組み合わせとか、マッチングの妙を求めるのが粋であり、読者のほうを向いた作り方です。それからこれは重要ですが、同じ単語がダブるのはまったく意味がないので気をつけましょう〉

 作り手目線でタイトルについて考察するあたり、まるで編集者養成講座のようである。

 なまはげの出現回数から入浴剤の色まで、現代社会の森羅万象をチャート化した『図解でユカイ』などの著書を持ち、“分類王”とも呼ばれる著者は、さらに新書タイトルの構造パターンを一枚のツリーチャートにまとめてみせる。

 例えば『○○はなぜ潰れないのか?』は「用言締め/疑問系/直球」に、『頭がいい人、悪い人の○○方』は「体言締め/修飾重ね系/並列」にそれぞれ分類される。

 「○○」の部分にキーワードを当てはめれば、それだけで新書っぽいタイトルが完成してしまう。ここまで明確なマニュアルを用意されると、何だか身も蓋もない気もするが、あざやかな分類ではある。

〈なぜ、脳を使うと髪がモジャモジャになるのか? --自ら体現して見せるクオリアの世界 茂木健一郎〉

 著者は、この茂木健一郎のエア新書を例に取り、ネタの着想から完成までをフローチャートで明け透けに解説してくれる。

コメント1

「NBO新書レビュー」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

実は事業継承の覚悟って、そんな大それたものではないんですよ。

高田 明 ジャパネットたかた 創業者