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道草なんかしていたら取り残される?

こんなご時勢だから、回り道して空や木々を眺めてみよう

  • 松島 駿二郎

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2009年4月10日(金)

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道草のすすめ辰巳琢郎著 角川ワンテーマ21 角川書店刊 705円(税別)

 テレビなどで活躍し、さぞかし忙しいと思われる辰巳が道草の本を書いた。そのような仕事とはストレスがたまるのかなぁ、なんて思っていたら、何と意表をついて「道草」を勧めてくれる。

 市場原理で凝り固まった今の社会、だからこそ、その固い扉をぶち破るには道草が必要と説く。道草なんかしていたら取り残される。何事にしろ達人と言われているような人は、そのことに集中していて道草なんか無縁だろう、と考えて、辰巳は何人かの達人にインタビューしている。

 その人選がユニークだ。本書に登場する達人たちを紹介しておこう。

道草のすすめ』辰巳琢郎著

 渡辺令恵さん(競技かるた)
 矢萩春恵さん(書道)
 上野修三さん(浪速料理)
 津田千枝さん(加賀水引)
 大樋年雄さん(やきもの)
 宇田川理翁さん(いけばな)
 青木喜さん(あめ細工)
 長尾直太郎さん(浮世絵版画)
 野村万之丞さん(狂言)
 小笠原清忠さん(流鏑馬)

 ジャンルが広く特異な人たちばかりだ。当然人選には著者の考えが強く反映している。

 どのインタビューも面白いが加賀水引がよかった。水引なんか当今は印刷されていたりする。加賀は雄藩だったから、贈与のきまりも、複雑だった。いかに立派な水引を贈与品につけるかで、内容の気品まで問われたのだろう。加賀水引は伝統工芸として現代まで引き継がれてきた。辰巳のインタビューもよい。

 流鏑馬の巻も面白い。鶴岡八幡宮の流鏑馬を見たことがあるが、結構な迫力だった。馬を疾駆させながら、強い弓をつがえて矢を放つ。騎手はほとんど宙に浮いているような感じだという。的に見事に当たった時の感じは爽快で、一度味わうと病みつきになるという。辰巳自身も馬上姿の手ほどきを受けているが、その運動量の激しさに驚く。

 本業を離れてこんなインタビューをするのも道草なんだろうな。

 ところで、道草とは辰巳の俳号だそうだ。

 では、ある句会での辰巳の一句、

  道草の秋夕焼けを背に負ひて 道草

 道草がみごとに情景化されているではないか。

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