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宇宙旅行はヴァージンで行こう

  • 松島 駿二郎

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2009年4月17日(金)

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国際宇宙ステーションとはなにか 仕組みと宇宙飛行士の仕事』 若田光一著 ブルーバックス講談社刊 940円(税別)

 国際宇宙ステーション(以下、ISS)は地上約400キロメートルに浮かんで、地球周回軌道を回っている。奇妙な形をしたちょっと小さめの月だと思えばよい。

国際宇宙ステーションとはなにか 仕組みと宇宙飛行士の仕事』 若田光一著

 ISSでは、長期滞在が可能となっている。若田さんのミッションはISSで3カ月間滞在して、長期間の無重力状態が人体に及ぼす影響、無重力下でなくてはできない科学実験を行うことだ。狭い船内で退屈している暇はない。

 ISSプロジェクトは1998年にスタートした。世界15カ国が参加して、衛星軌道上に長期滞在が可能なホテルを建造しようとした。

 ホテルといってもそれは宇宙軌道上の大きな実験室であり、結晶や新素材を開発したり、大きな夢として月面基地や火星基地への中継基地にしたりすることを目指している。

 日本は「きぼう」実験棟を考案し、徐々にその勇姿を軌道上に築き上げてきた。最初のモジュールはロシアのザーリャ(夜明け)の打ち上げから始まった。いわば宇宙での棟上げである。

 すべてのモジュールが完成し、電池パネルやアンテナが伸延されるとサッカー場ほどの大きさになるという。宇宙飛行士の居住空間はジャンボジェット機のキャビン並みだ。

 若田さんは日本人初の「きぼう」棟内での長期滞在に挑む。無重力状態で怖いのは、骨格に重力の負荷がかからないので、骨がボロボロになることだ。それを船内トレーニングでいかに防止するかも、重要な任務だ。

 宇宙飛行士になるため、志願者は誰もが極限的な訓練を受けなくてはならない。米航空宇宙局(NASA)が用意した、フロリダ州キーラーゴ沖海底20メートルに沈められた装置は、その名も極限環境ミッション運用装置といい、最も宇宙空間でのISSの環境に近い環境を提供する装置だと言われている。装置内は大型バスほどの大きさで2.5気圧に与圧されている。

 この状態ではいきなり海面上に上昇することができない。いわゆる、潜水病を引き起こすからだ。水面上昇には8時間かけて減圧しなくてはならない。

 この装置では船外活動も行う。火星面、月面を想定して与圧した船外服(宇宙服)を着用して海底で活動する。アポロ月面歩行の時、重心の位置が定まらないことから飛行士の疲労が激しかった。船外服には何カ所かにいくつかの錘を取り付け、重心調整を試みた。若田さんはこの実験にコマンダーとして参加している。

 若田さんは単なる宇宙長期滞在のための実験モルモットではない。月へ火星へ、人類が宇宙空間に居住の地平を拡大するための偉大なパイオニアなのだ。

 がんばれ! 若田さん、ご無事を!

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