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ドリカムの夢は、いつ、どう醒めるのでしょう

2009年4月23日(木)

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 Dreams Come Trueが、結成20年だそうですね。

 ドリカムまたはDCTとして親しまれ、バンド名としてこういうのはありなのかという当時の私の戸惑いなど、今となっては、まるでなかったかのようです。

 同級生に熱心なファンがいました。NHKホールのライブに行ったことが思い出されます。当時はまだ、メンバーは3人でした。女・男・男。この女ひとりに男ふたりの組み合わせは、ドリカム編成と呼ばれ、そういう名のつくほどに、新鮮なものとして受け止められました。

 ドリカムの歌詞のテーマは主に恋愛、と言っていいでしょう。それがこのドリカム編成、一般的な恋愛の単位とは異なる構成のうえに成り立っているのは、どういうことなんだろう。世のティーンエイジャーならびに元ティーンエイジャーは、疑問に思っていたわけです。

 しかしその後、ドリカム編成は音楽業界において珍しいものではなくなります。ブリグリ・ELT・マイラバ…。

 その後ドリカムとELTは、男性が一人脱退。
 ブリグリは女性とひとりの男性が結婚。
 マイラバはその両方、で、その後離婚。
 結局、ふたりかひとりになっている。

 ドリカム編成とは、いったい何だったのか。

 神田に、好きなお寿司やさんがあります。そうしょっちゅう行っているわけではありませんが、ぐったりしているとつい、ふらっと引き寄せられるのです。

 カウンターだけのお店で、でも、お高くはありません。

 22時頃カラリと戸を引くと、板前さんはちらっとこちらを見、無言で隅の席におしぼりをひとつおいてくれます。

 「あーあ、つーかれた」と小さくため息をつきながらまずはビール。それから刺身を切ってもらって、日本酒へ。板前さんは私より少し年が上で、ほかにお客さんがいないときの店内のBGMは70~80年代ポップス。「これ聞いたことあるけどわかんないなあ」と独り言を言うと、ぼそっと「ゴダイゴのホーリー&ブライト」と教えてくれます。

 しかし、その夜のBGMは、ジャズでした。つまり、他にお客さんがいたのです。

 三名様。男・女・男。
 ドリカム編成だ、と思いました。おそらく全員が40代半ば。
 相当に聞し召していらっしゃる様子で、声高らかに、ボーカル位置に席をおとりの女性が中心となってお話をしている。

 不思議なもので、本当に疲れているときは、騒音が心地よいんですね。「うるさいな」なんて思えるのは、そう判断する余力があるということで。

「温泉行く? 行くならやっぱり××だよね~。もう、張り込んで××に泊まっちゃう? ニシダくん、車出せるでしょう?」

 いいな、温泉か。行こうと思えば行けるんですけど、なんだか腰が重い今日この頃。

「ねー××ってディスコ、××にあったじゃない、昔。よく行ったよね」

 彼女が何か提案するたび、左右の二人の男性は、絶妙な合の手を入れます。合の手だけではありません。きちんと話を展開させていく。媚びていないし投げ出してもいない。彼女の話に「つきあっている」。文字通り彼女を「真ん中」に置いたまま。

「××より○○でいいんじゃないか。この間雑誌で見たけど、最近リニューアルしたらしいし」
「あそこ、スピーカーの脇に行くとすごかったよね、振動が。普通あそこに客入れないよ」

 聞くとはなしに聞いていると、仲良いなあ、と思います。ついついちらちらと見てしまう。左右の男性を。

 これまでどれだけ長くおつきあいがあるのでしょう。
 見ているうちに、逆だったらどうなのかなあとぼんやり思うのです。

コメント9件コメント/レビュー

「ドリカム編成」という言葉を初めて知りましたが、石野真子の「春ラ!ラ!ラ!」を思い出しちゃいました。現実には絶対に成り立ちそうにないことを、さらりと提案しちゃう底抜けの脳天気さが、あの歌を歌として成り立たせていたんだと思います。ところで、バブルの真っ只中の頃、会社のコンピュータの修理を呼んだら、3 人で来てくれたことがあります。中年の女性 1 人と若い男性 2 人で。作業をするのはもっぱら男性の役割で、女性はでんと座ったまま、ときおり言葉短く指図するだけでした。お帰りになったあと、長良川の鵜飼いみたいだったね、と言い合って笑ってました。(2009/04/30)

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「ドリカムの夢は、いつ、どう醒めるのでしょう」の著者

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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「ドリカム編成」という言葉を初めて知りましたが、石野真子の「春ラ!ラ!ラ!」を思い出しちゃいました。現実には絶対に成り立ちそうにないことを、さらりと提案しちゃう底抜けの脳天気さが、あの歌を歌として成り立たせていたんだと思います。ところで、バブルの真っ只中の頃、会社のコンピュータの修理を呼んだら、3 人で来てくれたことがあります。中年の女性 1 人と若い男性 2 人で。作業をするのはもっぱら男性の役割で、女性はでんと座ったまま、ときおり言葉短く指図するだけでした。お帰りになったあと、長良川の鵜飼いみたいだったね、と言い合って笑ってました。(2009/04/30)

> 異世代のドリカム編成。ワントップが年長の女、その両脇に男。タイムボカンシリーズの三悪がまさにそのモデルじゃないですか。年齢的には、(ヤッターマンで言えば)ドロンジョ様はまだ20代前半の乙女(?)で、男二人は彼女より年上ですが、女上司と部下という構造はクリアしているものかと。(2009/04/24)

で・・・・・???何を仰りたいのでしょうか?(2009/04/24)

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