「台所へ新卒入社のススメ」

1:「妻が風邪でダウン!その時あなたは?」

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2009年4月28日(火)

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 会社で残業をしている時、夜9時を過ぎたころ、妻からこんなメールが入ったら、どうしますか?

「ごめん・・・、風邪ひいたみたいで熱があって、先に寝ます」

 普通に「了解! こちらも帰り遅くなります」と軽くかえし、自分のペースで仕事をし、外食して帰宅している人は案外多いのではないでしょうか。結婚して、専業主婦ならもちろん、共働き夫婦の場合でも、女性の家事・育児の比率が多いのは日本の特徴(*1)。多くの夫は、食事を含め妻に依存をしています。しかし、突然妻が病気で倒れた場合に、どうするか。

 自分の食べる分ぐらいはなんとかできても、例えば奥さんに、体に優しい食事を用意できるのか。子供や幼児がいる場合、妻の代わりに料理できるのか・・・

 この連載は、そういった日常起こりうる、「家庭内での“食”」に関する危機管理、早い話が自炊について「まったく自信がありません」と自覚していらっしゃる、働く夫、お父さんに贈るコラムです。

 心構えとしては「レギュラー選手が故障したとき、いつでも準備ができている、ピンチヒッターになる」こと。ピンチはチャンスでもあります。奥さんとの信頼関係を一気に強めるまたとない機会にするのです。

 では、さっそく自分が突然、キッチンという名のバッターボックスに立ったとしてみましょう。食の基本は主食から。ご飯を炊きたいですね。

家のお米はどこにあって、どこで買っていますか?

 そこで質問です。
 あなたは、そもそもご飯を炊いたことがあるでしょうか?
 家のお米が、どこにあるかご存じでしょうか? それはどんな種類のお米でしょうか? 足りなければ、どこのお店でどのお米を買っています?

 夫婦2人分だと、どれぐらいの量のご飯を一度に炊くといいのでしょうか?
 そもそも我が家は何で炊いているのか。炊飯器ですか、鍋ですか、土鍋ですか?

 うーん、バットも持ったことがない選手が、いきなり試合に出たようなものですね。

 「米はどこ?」と寝込む妻に場所を聞きに行く。やっと見つける。無洗米? ということは洗わなくていいのか? どれぐらいの量が必要なんだろう。妻に聞きに行く。「2合」。何ではかるのかな、あ、計量カップか。それってどこにあるんだっけ。再び妻に聞きに行く。結局、ふらふらしながら妻が起きてきてお米を炊く準備をする・・・。

 おかげで奥さんはよけいに病状が悪化し、夫の何もできないことを改めて知り愕然とし、かつ一生忘れない思い出として心に刻まれます。その事実を夫は後から知ることになるのです。

 これ、他人事ではありません。
 私が自分でやってしまったことなのです。

 会社では、誰もが一目おくリーダーや、尊敬されるマネージャーでも、家庭での「食」における「いざ!」という時に、何の役にも立たない夫や、父親が多いのも事実。それ自体を、恥ずかしいとか考えることはないと思います。実際私も妻から見ると、役に立たない夫だったことでしょう。

炊事をする父親、15.7パーセント

 でも、平成十五年に調査された厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の「全国家庭動向調査」(*2)によると、父親が、家庭における料理にあたる「炊事」を週1〜2回以上している割合は15.7パーセント。夫婦共働きでも、23.5パーセント。4人に3人は、まったく何もしていません。そんな「男性」たちが、いざとなったとき、「妻」を助けることはできません。自分の過去の反省も含め、これをなんとかしたいんです。

 料理ができない多数派に甘んじず、いざというときに奥さんを助けることができるように、準備をしておきませんか。

 しかし、ここで夫や父親から、こんな意見がよく出ます。

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著者プロフィール

滝村 雅晴(たきむら・まさはる)

滝村 雅晴パパ料理研究家。ビストロパパ代表取締役。NPO法人ファザーリング・ジャパン社員、NPO法人日本食育協会会員 食育指導士。1970年4月月生まれ 京都府出身 神奈川県在住。95年2月、日本初産学協同の実践的クリエイタースクール、デジタルハリウッドを運営するデジタルハリウッドに第1号社員として入社しスタートアップに関わる。2009年、同社を退職し株式会社ビストロパパを設立。日本で唯一の「パパ料理研究家」として、個人・法人向け料理講座やセミナーの開催、各種メディアでの連載、ラジオ番組出演、本の出版、一澤信三郎帆布とのコラボエプロン販売など、パパ料理の普及・啓蒙活動を行う。



このコラムについて

台所へ新卒入社のススメ

この連載は、日常起こりうる、「家庭内での“食”」に関する危機管理について「まったく自信がありません」と自覚していらっしゃる、働く夫、お父さんに贈るコラムです。心構えとしては「レギュラー選手が故障したとき、いつでも準備ができている、ピンチヒッターになる」こと。ピンチはチャンスでもあります。奥さんとの信頼関係を一気に強めるまたとない機会にするのです。仕事と違って取り組み方が分からない? 大丈夫、考え方は実は毎日の仕事とそんなに変わりません。巻末には、超初心者お役立ちの「レシピ」付きです。お役立て下さい。

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