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これも、クリエーティビティ――タイガー・ウッズ

Just kind of Band-Aided around.(バンドエイドを貼って回ったようなもんだ)

  • 舩越 園子

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2009年4月23日(木)

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 マスターズ最終日。首位に7打も遅れてスタートしながら、チャージをかけて優勝戦線に食い込み、結局、自滅して6位タイに終わったタイガー・ウッズは72ホールを終えた後、その悔しさと情けなさを隠し切れない様子だった。

 過去3年のマスターズでは「パットが不安定だった」ことが敗因だと自ら語っていたタイガー。今年こそはパットで勝利をつかみ、5着目のグリーンジャケットで完全復活を飾ると意気込んでいた。

 しかし、ショートパットを何度も外す不調ぶりは初日から3日目まで、ずっと続いた。毎日毎日、「フラストレーションが溜まるよ」と不機嫌顔で大報道陣を振り切った。そんなフラストレーションがどこまでも膨らんでしまったからこそ、最終日の極端なショットの乱れを呼び込んだ気がしてならない。

写真:中島 望

 ゲームの流れはパットがカギ――それは、多くの選手に共通することだ。パットが決まればショットも冴える。しかし、パットがいつになっても入らず、イライラが募ると、そのうちにショットにまで悪影響を及ぼし、ゲーム全体が崩れる。そんな現象はしばしば見られる。今年のオーガスタでその現象を絵に描いたように実現してしまったのがタイガーだったように思う。

 最終日。タイガーのショットはウォーミングアップの段階から乱れっぱなしだった。練習場で付け焼刃の調整を試みたものの、1番ティで打ち放った彼のボールは隣の9番ホールを通り抜け、8番のラフまで到達するほど大きく左へ曲がった。「あんなひどいスタートを切ったことがない」。さすがの王者も自嘲気味にそう言った。

 不調が高じたときのタイガーは、実を言うと、怒りに任せて「えっ?」という言葉を発することが多い。雨で地面がぬかるんでいるとき、ボールを「リフト、クリーン&プレース」してもいいというローカルルールが適用されることがあるが、タイガーはこのルールがお嫌いで、よくこのルールのことを「リフト、クリーン&チート(ズルをする)」と言い換え、ニタリと笑う。

 そんなアイロニカルな表現ならいいのだが、過去には「2位なんてクソ食らえだ!」と言い放ったこともある。これはもうずいぶん昔の話で、王者にしてはちょっぴり品がない。しかし、歳月を経て人間的にも成長したタイガーは、最近はおさめようのない怒りをクリエーティブな言葉で表現する高度なワザを覚えた。

 その最たる例が、マスターズ最終日の後の、この一言だった。

Just kind of Band-Aided around.
(バンドエイドを貼って回ったようなもんだ)

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