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諸兄もやってみない? 「男性一般職」でいこう!

2009年4月30日(木)

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 公務員にあって、民間にないもの。
 なんでしょう。

 居酒屋タクシー? 天下り先? 安くておいしい職員食堂?
 公僕たる意識? 理不尽な国民県民市民への対応? 常に監視される感じ?

 いろいろありますが、最たるものは「キャリア」と「ノンキャリ」という概念ではないでしょうか。

 ご安心ください。このコラムは「女々しい男でいこう!」です。

 86年の、男女雇用機会均等法改正によって、会社で働こうとする女子大生は就職時に「総合職」か「一般職」かを選ぶようになったという話を、前回チラリといたしました。
 これはすなわち、それまで会社における女性の働き方は「ノンキャリ」以外になかったところへ、「キャリア」という、それまでは男性に対してだけ提示されていた選択肢が加わったことになります。

 するとどうなったかというと、日々みなさんが御覧のような感じになったのですが、ここでひとつ、置き去りにされたものがあります。

 男性にとって、あってもいいかもしれない、「ノンキャリ」という選択肢です。

 これ、公務員には、男女問わずあるんですね。国家公務員何種とか。もっと言うと、たとえば男性が圧倒的に多い自衛隊にも。幹部自衛官と一般自衛官、これも採用時からして違う。

 あの男女雇用機会均等法の改正は果たして良かったのか悪かったのかは、“女性の社会進出”の点でのみ語られることが多いような気がしますが、「女々しい男でいこう!」としては、この点を見過ごすわけにはまいりません。

 などと、偉そうなのは毎度のこと。すみません。
 実はかつて知人が「男性一般職を作るべき」と主張する場にいたことがあります。

 その時には、まあ、それなりに飲んでいたこともありまして、そうなのかなあとぼんやり聞き流していたのです。しかし前回、素面でドリカム編成を考えた時に、つながったような気がしたんです。

 こういうこと、ありますよね。

 前にも何度か書きましたが、女性の方が、選択肢の多い世の中になっています。いろんなものをどれだけ背負うか下ろすか、自分で決めて、と言われている状況にあるわけです。

 たとえば何を、か。仕事・結婚・子ども・家事・身ぎれいでいることなどなど。YES/NOだけでなく、どの程度なのかのさじ加減も、旧態依然とした無言のプレッシャーがあるなかで、しかし、任されている。

 まだまだ程度差はありこそすれ、たとえば結婚・子どもに関しえは、男性にも同じことが言えると思います。家事・身ぎれいでいることについては、おそらく女性よりも、許される、という言い方はまた誤解を招きそうですが、「それだけやってればいいでしょう」という、及第の閾値が低い。

 しかし。
 そうなんです。仕事に関しては、それが許されないんですよね。

 「女のくせに独身」「女のくせに家事が苦手」「女のくせに化粧しない」に対して、攻撃的な視点もある一方で、「それの何が悪いのですか」という態度に出ることのできる女性が増えている(ような気がする)かたわら、「男のくせに無職」「男のくせにフリーター」「男のくせに派遣社員」は、もう、絶対に許されないような雰囲気がある。

 雰囲気、です。
 私はそう感じる、という話です。

 そして私は、これは、男性の働き方に、一般職がないのが、その理由なのかなあと思います。

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「諸兄もやってみない? 「男性一般職」でいこう!」の著者

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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