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この世界でも「プロ」の時代は終わるのか?
~「メイドイン俺」が垣間見せるゲームの未来像~

2009年5月15日(金)

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 ふつうの人たちが、ゲームを作れる時代が、ついに到来しました!

「メイドイン俺」。プチゲームを自由に作成できるソフト。DS同士のワイヤレス通信やWi-Fiコネクションを利用し、ゲームを友人にあげたり、もらったりすることが可能。販売元:任天堂。4月29日発売。4800円(税込)。(c) 2009 Nintendo Co-developed by INTELLIGENT SYSTEMS

 4月29日に発売されたニンテンドーDS用ソフト「メイドイン俺」を、ぜひ体験してみてください。わずか数秒で終わるミニゲームを、プレイヤー自身が作れてしまうソフトです。絵を描いて、音楽をつけて、それらを組み合わせることで、すぐにオリジナルゲームが作れます。

 驚くべきは、そのシンプルさ。

 「ゲームを作る」という複雑な作業が、小学生でも扱えるほどに簡素化されており、わずか数十分の作業でも、そこそこのゲームが完成します。いまの子供たちは、こうして小さな頃から「ゲームを作る楽しさ」を体験できるのですから、なんともすごい時代になったものです。

 もっとも、ゲームを作るためのソフトの歴史は古く、ファミコンの時代から存在していました。家庭用ゲーム機初の本格的コンストラクションツール(ゲームを作るためのソフトの総称です)である「絵描衛門(デザエモン)」(販売元:アテナ)の発売は1991年。なんと18年も前に、同タイプのソフトは登場しています。以降も、たくさんのコンストラクションツールが発売されています。

 とはいえ、正直、それらのソフトのことを、多くの方はご存じないでしょう。本格的なゲームを作るとなれば数十~数百時間を要するため、おいそれと手を出せるシロモノではなく、いわばマニアのためのアイテムだったからです。敷居が、とてつもなく高かったのです。

本当にゲーム初心者でも作れてしまう

 しかし「メイドイン俺」は違います。作れるゲームを「数秒で終わるミニゲーム」に限定したことにより、敷居が一気に下がっているのです。

ゲーム製作画面。やる気のある人は自分で絵を描けばいいし、そうでない人はありものの絵を利用してもいい。(c) 2009 Nintendo Co-developed by INTELLIGENT SYSTEMS

 そして同時に、これは羊の皮をかぶった狼でもあります。

 本気でゲーム作りに取り組めば、アイディア次第で、とんでもなくハイレベルな作品も作れてしまう。もちろんBGMもつけられる(鼻歌を歌うだけで、それを音楽にしてしまう機能があるのです)。さらにいうと、なぜか4コママンガも描いたり、レコードを作ったりする機能も搭載されています。

 作ったゲームは、DSのワイヤレス通信、あるいはWi-Fi通信を介して友達に配ることが可能。任天堂が主催するコンテストに応募すれば、優秀な作品は全国に広めることもできます。ふつうのゲームファンが、自分でゲームを作るのみならず、それをどんどん発表できる環境が、一気に整ってしまいました。

 これは、ゲームの歴史において、きわめて大きな出来事です。

 だって、誰もが「ゲームを作る楽しさ」を味わえるようになったのと同時に、その作品を「みんなに向けて発表する」ことができ、「それが評価される楽しさ」を体験できる環境が、ついに整備されたということですからね。

 これは、ゲームビジネスの未来を左右する大事なファクターとなります。

コメント3件コメント/レビュー

この手の議論になると、どうして「部品を作る人」の話が抜けるのだろう?誰もがゲームを作ると言っても、コンポーネントの組み合わせをやっているだけ、そのコンポーネントに付ける絵が変わるだけ。◆あるいは、それらの組み合わせだけでは出て来ないものを作っても今後世間から評価をしてもらえない、という筋書きの裏返しということか。それは何だか非常に不毛な時代になりそうだが。(2009/05/16)

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「この世界でも「プロ」の時代は終わるのか?
~「メイドイン俺」が垣間見せるゲームの未来像~」の著者

野安 ゆきお

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

ゲームジャーナリスト

ファミコン時代からゲーム業界に参加。1000本以上のソフトを体験し、100冊を超えるゲーム攻略本制作に参加している。ゲーム雑誌編集部、編集プロダクションを経て、現在はフリーランスとして活動中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

この手の議論になると、どうして「部品を作る人」の話が抜けるのだろう?誰もがゲームを作ると言っても、コンポーネントの組み合わせをやっているだけ、そのコンポーネントに付ける絵が変わるだけ。◆あるいは、それらの組み合わせだけでは出て来ないものを作っても今後世間から評価をしてもらえない、という筋書きの裏返しということか。それは何だか非常に不毛な時代になりそうだが。(2009/05/16)

個人がゲームを作る環境というのは以前からあります(ツクールシリーズは80年代から)が、ネット投稿動画が玉石混交の中練磨されてCGM化するのに比べるとツクール的ツールを使った個人でのゲーム開発は本数が少なく自己完結しやすいせいか市場への影響も少なく、コンシューマ市場でもせいぜいコープスパーティがコンシューマ化した程度でしょう。(むしろゼロから開発する同人ゲームの方が余程影響は多いです)相変わらずゲーム開発は数十人規模を要するもののままで、その点ではDSは比較的容易に小規模開発可能という優位がありますが、せいぜい規模の大小という程度の差異であり、あくまでプロによるゆるいゲームと筆者言うところの"素人が作る"ゲームとは異なります。特に国内ゲーム機市場ではユーザーがそうした素人が作るゲームを受け入れる素地がむしろ昔日に比べて少なくなった(単品のアイデアよりも口コミの評判やネームバリューがあるシリーズ等の指名買いが多くなった)ので、"心得ている"ユーザー比率が比較的高いPCやiPhone市場に比べても普及させるのは難しいのではないでしょうか。DS-10など在野の遺賢な方々にとって魅力的なソフトや環境がDSの圧倒的な普及を前提に集まりつつあるのは魅力的なことですが、筆者の論は残念ながら目下のところ時期尚早かついささか的外れに感じられます。(2009/05/16)

発展してほいですね。集団でやったら凄いことになりそう。WiiやPS3をサーバに、携帯ゲーム機や携帯電話等をクライアントにして、数十人、数百人でゲームやアニメ、TV番組の製作、ソフト開発、出版活動、Webサイトの運営。。。そんなことが出来る世の中はもうすぐそこなのか。未だPCすら使いこなせない、明らかに生産性の低い老人たちを駆逐して、若者が力を取り戻す。そんなことがおきてもおかしくない。ゲーム機を持ってない私は、駆逐されないように気をつけなければ。ゲーム機ぐらいもっとかないと仕事がなくなるかも。DS買おうかな。(2009/05/15)

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