• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

観光の街、小布施に「自分で食べたい」どら焼きあり

  • 三田村 蕗子

バックナンバー

2009年6月1日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 食べてみて美味しかったから、家族や友人、職場の仲間たちにも食べさせたい。これこそ、出張スィーツのもっともピュアなあるべき姿、ですよね。

 今回取り上げるのは、個人のおやつとしてブレイクし、いまではギフトとしても大変な人気を博している、「どら焼き」。全国的に有名な栗の名産地に生まれ、ギフトとしてのステイタスも文句なしのお菓子です。

「ご自身のおやつとして利用されるお客さんがこれほど多いとは…。本当にびっくりです。発売以来、お客様からはお褒めの言葉をたくさんいただきまして、こんなにけなされたことがないお菓子はなかったかも(笑)」

 こう言って笑うのは、長野県小布施町に本店を構える竹風堂の社長・竹村利器氏だ。

バラで買って、おやつとして食べるファンが続出している「どら焼山」。年間120万個を売り上げる大ヒット商品だ。
画像のクリックで拡大表示
小布施の中心部に位置する竹風堂の本店。風情・風格を備えた店内は広々ゆったり。
画像のクリックで拡大表示

 小布施町といえば、観光地として人気の高い栗の名産地。町にはたくさんの菓子店が並び、栗きんとん、栗羊羹、栗鹿の子など、栗を使った菓子の宝庫でもある。

 その町に昨年5月に登場したのが、竹風堂の栗のどら焼き「どら焼山」だ。

 当初の販売目標は90万個。だが、現実は予想を超えた。売れに売れて1年間の販売個数は30%増しの120万個。いまも大ヒット街道をばく進している。

 しかも、ただ売れているだけではない。自分が食べるおやつとして買い求める客がやたらと多いのである。それは当たり前だろう、とおっしゃるのももっともなのだが・・・。

贈答品需要が圧倒的な中で、個人客が集まる

 観光地である小布施町で販売されているお菓子の多くはギフト需要に支えられている。土産用、中元・歳暮用、内祝い用など、「人様に差し上げる菓子」としての利用が圧倒的だ。

 竹風堂も例外ではない。ところが、「どら焼山」だけは違った。

「バラで買われる方が多いですね。面白いのが、町を散策しながら食べようと、まず1個買い求めたお客様が、後から『お土産に持って帰りたいから』と言って店に戻ってこられて、何個か買って行かれること。それも箱買いじゃなくてバラ買いなんですよ。ごくごく親しい人にあげるので、バラでいいということみたいです」(企画室の山岸益美氏)

 自分が美味しいと思った味を、親しい人にも体験してもらいたい、プレゼントして、喜ぶ顔が見たいーー。「どら焼山」は、ギフトの原点ともいうべき欲求を喚起している。

 ところで、なぜ竹風堂の「どら焼山」はそんなにおやつとして人気があるのでしょう。
 それは、栗を使った斬新で絶妙な商品設計に尽きる、と思う。
 栗のどら焼きならいくらでもあるじゃないか?
 いえいえ、それは違います。

 巷でよく見かけるのは、小豆餡に栗をぽんと入れた栗どら焼きだ。主役は小豆餡で、栗は添え物。後から栗をポンと入れた(だけの)どら焼きである。

 「どら焼山」の場合、入っているのは小豆餡ではない。栗餡の中に粒々の栗が顔をのぞかせた、栗そのものが主役の栗粒餡だ。

栗が主役のどら焼きを作れ!

柔らかくしっとりした皮と栗粒餡の組み合わせは食べ応えあり。皮の質感を保つためにはこの大きさがいるのだそうだ。
画像をクリックして拡大表示

 皮の柔らかさとしっとりさ加減も群を抜いている。主役は確かに栗粒餡なのだが、皮もまた主役級の存在感がある。そんな新しさのあるどら焼きなのだ。

 竹風堂が栗の魅力を目いっぱい引き出したどら焼きを作ろうと開発をスタートしたのは発売の5カ月前。

「栗を入れただけのどら焼きならよくありますが、あの栗は実は小豆餡の邪魔をしているんじゃないかとも思うんですよ。だから私たちは栗を使った栗粒餡にしました。栗に関してはまあお手のものですから、栗粒餡の出来にはそれなりの自信はあったんですが、問題は皮でしてね。いまは柔らかい食感が好まれるでしょう。だから、どら焼きを出すのなら、どこよりも柔らかくしっとりしていて、中の餡とのバランスが良い皮を作ろうと思った。しかし、これがもう大変で…」(竹村氏)

 美味しいと評判のどら焼きを全国から取り寄せては試食し分析して、何度も試作を繰り返した。やがて竹村氏は小麦粉の配合がポイントだと気づく。

コメント5

「三田村蕗子の「出張スィーツ」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

機械を売るんじゃなくて、電気が欲しい方に電気が起きる装置をソフトも含めて売るビジネスをしていこうと。

田中 孝雄 三井造船社長