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プレッシャーを力にできる子どもの育て方

“没頭”を解明するフロー理論~浅川希洋志・法政大学教授(後編)

2009年6月17日(水)

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前編から読む)

 時間を忘れるほど「ハマる」、「自己の没入感覚をともなう楽しい経験」を、アメリカの心理学者チクセントミハイは「フロー」と名づけた。

 チクセントミハイの下で研究をした浅川希洋志さんは、フローの状態になりやすい人は、その行為をすること自体を目的にできる「オートテリック(自己目的的)」な性格の持ち主だと言う。自己目的的な性格の持ち主は、強い好奇心に見られるような、フローを経験するための「メタスキル」をもっているとも。

 たえず好奇心に満ちた目で周囲を眺め、自分のもつ能力よりも少しばかり難度の高い「フローを経験するための最適な環境」に身を置こうとする。こういったメタスキルの持ち主に特徴的なのは、後顧の憂えなく、未来に高望みを抱かず、ただいまを楽しむ姿勢だ。

 こうしたフロー状態の特徴や、それを引き起こす条件を家庭やビジネスの現場に応用すれば、没頭できる人を育てることもできるのではないか。後編では、家庭環境やビジネスの現場でフロー状態を作り出すための方法を、浅川さんに尋ねた。

浅川希洋志(あさかわ・きよし)

 1957年、長野県生まれ。シカゴ大学大学院修了(Ph.D.取得)。現在、法政大学国際文化学部教授。共著に『フロー理論の展開』(世界思想社)、『子どもたちは本当に変わってしまったのか』(学文社)など。

--前編では、フロー状態になりやすい「オートテリック」つまり、自己目的的な性格の人は、好奇心が旺盛で、それがフローを経験するためのひとつのメタスキルであるというお話でした。しかし、新奇なことに興味をもつ人がいる一方で、不安を覚える人もいます。どうして、同じものに対する態度の違いが生まれるのでしょう?

浅川:フロー理論では、「不安」は自分の能力よりも挑戦のレベルが高いときに起こると説明しています。けれども、オートテリックな人たちは、挑戦のレベルが高くても、それを楽しめる状態にもっていくスキルがあるのです。

書を求め、街へ出よ

--不安を楽しみに変えるスキルとは、たとえばどのようなものですか?

浅川:私が学生によく言うのは、「レポートの課題が難しいと思ったら、図書館や本屋に行き、関係ありそうな一冊を、まずは手に取ってみなさい」ということです。必ず課題と関係する文献が載っていますから、それを派生的に追っていけば、情報量が増え、難しいと思えたことも、理解しやすくなってきます。

 恐いと思って立ち止まったり、ひきこもったりするのではなく、まず動いてみる。オートテリックな人は、テレビを見たり、食事をしたり、バスで移動したりといった、通常はそれほど重要とは思われないような活動に対しても集中力が高い。どんな活動でも、心理的エネルギーを使い、楽しもうとしています。

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