「分かっているんだけど、なんつーか、仕方がないんだよなぁ」。ついついそんな言い訳をしながら、部下と接していることはないだろうか?
・自分でやった方が早いので、ついついやってしまう。
・一度失敗した部下の行動を、ついつい監視してしまう。
・相談に来た部下に、「結論から言ってよ」と、ついついイラついてしまう。
・新人の仕事、女性の仕事、といった具合に、ついつい仕事をえり好みしてしまう。
こんな「ついつい…している」を、「やってるやってる」と言う人も、「そんなことはないなぁ」と思う人も、まずは次の10の質問に、「はい」「いいえ」で、素直に、正直に答えてみよう。話はそれからということで。

採点方法は、以下の通り。
(2)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)で「はい」と答えた人はそれぞれ1点、「いいえ」と答えた人は0点を加算してください。また、(1)(3)で「はい」と答えた人は0点、「いいえ」と答えた人は1点を加算します。
さて、あなたは何点だったでしょうか? 診断結果は、このコラムの最後に掲載します。お楽しみに。
実はこれ、あなたの「人間関係力」を測るもの。部下とのコミュニケーションの大切さが取りざたされる昨今だが、これらの10の質問は、そのコミュニケーションを妨げている「あなたの物事の考え方、行動、認知の仕方」を問う質問である。
例えば、挨拶。たかが挨拶、と思うかもしれないが、挨拶が習慣になっている人にとって、挨拶しない人の存在はとても気になる。私も挨拶だけはするようにと厳しく言われて育ったので、挨拶をしない最近の若者だけでなく、こちらが挨拶しても曖昧な反応のおっさんたちにも辟易する。
「あいつは挨拶もしないで、生意気だ」とか、「挨拶もろくにできない不届き者」といった憤りを抱くわけではないが、なんだか気持ち悪い。初対面だろうと、旧知の仲だろうと、ふと気づくとゾンビのように自分の側に来て、平然と会話を始める人がいるが、どうも気味が悪い。
逆に、「おはようございます」「こんにちは」と言われると、やはり気持ちがいい。それだけで、相手との心の距離感が少しだけ縮まる気がするのだ。
「そりゃ分かる。だからこそ、部下から挨拶をしろ、っていうの」
ちょっと待った! そんな「上司たるもの」的な考えが、果たして挨拶に必要だろうか? そういう考えが、部下たちとの心の距離感が縮まらない根本的な原因になっていることはないだろうか。
挨拶に上下関係なんて存在しない。そもそも自分から部下に挨拶して、上司の威厳がなくなることなんて、ないじゃないか。むしろ上司から部下に挨拶することが、部下たちに大きな影響を与えることもある。
上司からの挨拶の効用は、アイシン精機が取り組んできた「ひと声がけ運動」で知ることができる。
以前、雑誌の特集で「元気な社員を作ることで、生産性を高めている会社」を取材したことがある。その中の1つが、愛知県に本社を持つアイシン精機だ。アイシン精機は、「ひと声がけ運動」を始めることで、元気な社員を作ることに成功したのである。
「ひと声がけ運動」は、かつて福利厚生部門にいた1人の社員の危機感がきっかけで始まった。当時、若手社員に接することの多かった彼は、上司に話すこともできず、悩みを抱えたまま退職していく多くの社員を目の当たりにしていた。
この事態を放置しておけば、古くからアイシン精機にあった泥臭い、リベラルな雰囲気がなくなってしまうどころか、会社の経営にまで支障を来すことになる、とその社員は危惧し、策を講じなければいけないと役員一人ひとりを説得して回った。その結果始まったのが、「ひと声がけ運動」だったのである。
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博士(Ph.D.、保健学)・東京大学非常勤講師・気象予報士。千葉県生まれ。1988年、千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。2004年、東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、2007年博士課程修了。長岡技術科学大学非常勤講師、東京大学非常勤講師、早稲田大学エクステンションセンター講師などを務める。医療・健康に関する様々な学会に所属。主な著書に『「なりたい自分」に変わる9:1の法則』(東洋経済新報社)、『上司の前で泣く女』『私が絶望しない理由』(ともにプレジデント社)、『







