6月2〜4日に開催された、世界最大級のゲーム展示会・E3(Electronics Entertainment Expo)2009は、大盛況のうちに終了しました。
各陣営から、さまざまなソフトの発表があり、ゲームファンを喜ばせたのですが、ゲームビシネスの視点から見るならば、もっとも大事なポイントは、以下のひとことに要約できます。
「ゲームビジネスは、5年〜5年半で次世代機を準備するサイクルから、ついに脱却します!」
そうなのです。言葉にして明言されたわけではないのですが、今年のE3では、マイクロソフトにも(そして任天堂やソニー・コンピュータエンタテイメント=SCE=からも)、次のゲーム機を予感させる気配は、欠片(かけら)もなかった。それどころか、2〜3年先のビジョンすら見せてきました。このことこそが、じつは最大の注目ポイントなのですね。
これまでのゲームの歴史を振り返ると、5〜5年半のサイクルで、次世代の据え置きゲーム機が発売されてきています。すると、たとえばXbox 360は2005年12月に発売されたマシンですから、本来ならば2010年末〜2011年夏あたりに新マシンを登場させる気配が漂っても、なんらおかしくないはずなんですね。
にもかかわらず、各陣営ともに「現行機のままでも、いまなお新鮮な体験を提供できますよ!」「2〜3年後には、こんなに素敵なことができますよ」と強くアピールしました。そしてユーザーに「まだまだ長いこと楽しめそうだなぁ」という予感を与えることに成功したのです。
ハードの発売直後ならばともかく、それ以外のタイミングで開催されたE3が、このような空気に包まれるのは、きわめて珍しいことなんですね。
さらに進化するモーション・コントロール
こうした動きの原動力は、各陣営が「モーション・コントロール」という技術に、積極的に取り組んできたからでしょう。それが、今年のE3の空気を大きく変えました。
これは読んで字のとおり、ゲームを動き(=モーション)で操作(=コントロール)する技術のこと。わかりやすくいってしまえば、任天堂がWiiリモコンで実現した技術のことです。ボタンで操作するのではなく、体の動きによってゲームを操作する仕組みのことですね。

この分野で先頭を走っているのは、もちろん任天堂です。
「Wii モーションプラス」という周辺機器を発表し、すぐさま発売することを決定。これはWiiリモコンにつけることで、より繊細な操作が可能になるという機器です。対応ソフトとして、全世界4000万本ヒットとなった前作を引き継いだ「Wii Sports Resort」をお披露目してきたのです。
任天堂は、それ以外にも「Wii Fit Plus」「スーパーマリオギャラクシー2」「NEWスーパーマリオブラザーズWii」など、全世界で1000万本セールスが見込めるタイトルをズラリとそろえてきました。ゲームビジネスを考えるならば、これはたぶん、E3史上で最強のソフトラインナップだったのではないでしょうか。

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