「デジタルエンタメ天気予報」

DS対iPhone、携帯ゲーム機ビジネスに嵐

「安心感」と「優越感」の激突

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2009年6月26日(金)

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 携帯ゲーム機ビジネスの未来が、少しずつ見えてきました。未来を読み解くためのキーワードは2つあります。

 「安心感」と「優越感」です。

 「安心感」については、説明するまでもないでしょう。ニンテンドーDSを見ればいい。子供からお年寄りまで、誰もが気軽に楽しめるという抜群の「安心感」があるからこそ、DSは世界中で1億台を超える大ヒット商品になり、携帯ゲーム機の王者として君臨しています。

 一方、DSと比較したときに「優越感」を刺激するマシンとしては、これまでプレイステーション・ポータブル(PSP)が存在していました。より高画質であることを武器に、優越感を満足させてきたのですが、いま、とりわけ北米市場で苦戦しはじめています。

 これは、アップルがiPod TouchやiPhoneをひっさげ、ゲームビジネスに殴りこんできたことに起因します。こちらのほうが、さらに「優越感」を強く刺激するマシンだ! と市場に判断されたわけですね。ちゃんとネットに接続できれば「こんなにも便利で快適になりますよ!」というサービスを用意することで、いつの間にか、全機種合計で4000万台もの普及を達成しました。

 かくして、携帯ゲーム機ビジネスの未来は、「安心感」を武器にするDSと、「優越感」を刺激するiPod Touch・iPhoneが、それぞれの武器を手に、携帯ゲーム機ビジネスを牽引し始めた、という構図になりつつあるのです。

任天堂は街中にオンライン拠点を作り始めた

 きわめて興味深いのは、この両マシン、オンラインに対する考え方が、まったく正反対であることです。

昨年秋に発表されたニンテンドー・ゾーンが、ついにスタート。マクドナルドでDSの電源を入れるだけで、ごく簡単にオンラインサービスが受けられる。
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 この夏、任天堂は、ニンテンドーゾーンというサービスを開始しました。6月18日から、日本全国のマクドナルドで「マックでDS」というサービスをスタート。店にDSを持っていくだけで、オリジナルのミニゲームが遊べて、クーポンがもらえて、体験版ソフトのダウンロードができて、Wi-Fiコネクションに接続できる、といったサービスが受けられます。「ポケットモンスター プラチナ」もしくは「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」を挿したDSがあれば、幻のポケモン・ジラーチを受け取ることも可能です。

 週末に店を覗いてみれば、大勢の子供たちがDSで遊んでいる姿を見ることができるでしょう。すでに3000店を越えるマクドナルドで、このサービスがスタートしています。

 他にも、つくばエクスプレスの車内および快速停車駅でも、ニュースや占いコンテンツの提供、そして体験版ソフトのダウンロードが可能になっています。日本のあちこちに「DSを持っていくと、便利なオンラインサービスが受けられる場所」が、続々と誕生しているのですね。

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著者プロフィール

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

野安ゆきお

1968年生まれ。ファミコンの時代から、テレビゲームの関連記事・単行本の執筆に専念。製作に参加したゲーム攻略本・ゲーム関連書籍は100冊を超え、プレイしたゲームは1000本を超える。

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