携帯ゲーム機ビジネスの未来が、少しずつ見えてきました。未来を読み解くためのキーワードは2つあります。
「安心感」と「優越感」です。
「安心感」については、説明するまでもないでしょう。ニンテンドーDSを見ればいい。子供からお年寄りまで、誰もが気軽に楽しめるという抜群の「安心感」があるからこそ、DSは世界中で1億台を超える大ヒット商品になり、携帯ゲーム機の王者として君臨しています。
一方、DSと比較したときに「優越感」を刺激するマシンとしては、これまでプレイステーション・ポータブル(PSP)が存在していました。より高画質であることを武器に、優越感を満足させてきたのですが、いま、とりわけ北米市場で苦戦しはじめています。
これは、アップルがiPod TouchやiPhoneをひっさげ、ゲームビジネスに殴りこんできたことに起因します。こちらのほうが、さらに「優越感」を強く刺激するマシンだ! と市場に判断されたわけですね。ちゃんとネットに接続できれば「こんなにも便利で快適になりますよ!」というサービスを用意することで、いつの間にか、全機種合計で4000万台もの普及を達成しました。
かくして、携帯ゲーム機ビジネスの未来は、「安心感」を武器にするDSと、「優越感」を刺激するiPod Touch・iPhoneが、それぞれの武器を手に、携帯ゲーム機ビジネスを牽引し始めた、という構図になりつつあるのです。
任天堂は街中にオンライン拠点を作り始めた
きわめて興味深いのは、この両マシン、オンラインに対する考え方が、まったく正反対であることです。
この夏、任天堂は、ニンテンドーゾーンというサービスを開始しました。6月18日から、日本全国のマクドナルドで「マックでDS」というサービスをスタート。店にDSを持っていくだけで、オリジナルのミニゲームが遊べて、クーポンがもらえて、体験版ソフトのダウンロードができて、Wi-Fiコネクションに接続できる、といったサービスが受けられます。「ポケットモンスター プラチナ」もしくは「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」を挿したDSがあれば、幻のポケモン・ジラーチを受け取ることも可能です。
週末に店を覗いてみれば、大勢の子供たちがDSで遊んでいる姿を見ることができるでしょう。すでに3000店を越えるマクドナルドで、このサービスがスタートしています。
他にも、つくばエクスプレスの車内および快速停車駅でも、ニュースや占いコンテンツの提供、そして体験版ソフトのダウンロードが可能になっています。日本のあちこちに「DSを持っていくと、便利なオンラインサービスが受けられる場所」が、続々と誕生しているのですね。
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