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UCC上島珈琲、ウエシマコーヒーフーズ、上島珈琲貿易、関係がないのは?~『意外と知らない「社名」の話』
瀬戸 環著(評者:千木良 敦子)

祥伝社新書、760円(税別)

  • 千木良 敦子

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2009年7月9日(木)

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評者の読了時間2時間30分

意外と知らない「社名」の話』 瀬戸 環著、祥伝社新書、760円(税別)

 見返しに、〈社名とは、その会社の性格を表したもの〉とある。そういえば固有名詞として認識している会社名は多々あれど、恥ずかしながらその社名の意味まではさほど深く考えたことはなかったかもしれない。

 書名のとおり、本書は社名にまつわる数々のエピソードが語られるいわゆる雑学本だ。

 たとえばUCC上島珈琲、ウエシマコーヒーフーズ、上島珈琲貿易というように、著者も指摘しているが、消費者の視点からすると、同じような名前が冠されていたら、何かしらの関連企業だと思ってしまうのが普通だろう。しかし、そうとばかりもいえないらしい。実際、上記3社にも資本関係はない。

 ほかにも富士重工業、富士火災海上保険、フジテレビジョン……世の中に「富士」の名がつく会社が多いのは、富士山のように日本一を目指すことを願ってつけられる場合がほとんどだそうだが、姓名判断によると「富士」という漢字の総画数=15画は幸運かつ円満な数でもあるという。社名を考える際には、占いまでも関わってくるのですね。

〈姓名判断の専門家たちに言わせると、「会社の名前」と「社長の名前」は、その社運の盛衰に大きく影響するという〉

「三菱」ロゴは鉛筆のほうがオリジナル

 また、よく知られている例だが、三菱鉛筆と三菱グループのように、同じロゴマークを使いながらも資本・人的関係がまったくないというケースもある。

 3つのダイヤを組み合わせたあのマークは、1914(大正3)年に三菱グループが商標登録する前の、1903(明治36)年から三菱鉛筆(明治20年創業、当時の社名は眞崎鉛筆製造所)が使用していた。そのため、三菱グループは三菱鉛筆に限ってはロゴマークの使用を規制することができないのだそうだ。

 ちなみに三菱鉛筆の「三菱」マークは、創業した眞崎家の家紋である連続する三角形を組み合わせた「三鱗(みつうろこ)」と、同社の大成功商品である鉛筆を3本組み合わせたものをモチーフとして図案化された。そのマークから三菱鉛筆というブランド名が誕生し、やがて社名へと発展していった。この三菱鉛筆と三菱グループの関係は、戦後の財閥解体の折、GHQにも疑われたほどだという。

〈両者は事業については一切の関係がない。だがおもしろいことに、三菱鉛筆と三菱グループの岩崎家には、間接的な婚姻関係がある〉

 というからまたややこしい。

 このように、似ているけれどもまったく関係ない会社同士の背景や、ヒット商品にあやかって社名を変えてしまったマンダム(旧・丹頂)やカルピス(旧・ラクトー)、さらには、そもそもはシャープペンシルをヒットさせたことから現在のエレクトロニクス企業へと発展したシャープのように、創業当時は現在とは違う業務内容だった会社の話などが、カテゴリー分けされ次々に登場する。読んでいてなるほどそうだったのかと様々な会社を身近に感じたり、創業当時の世相をうかがい知れる部分も多い。

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三品 和広 神戸大学教授